感想メモ

2005年03月24日(木) みんな昔は子供だった

みんな昔は子供だった

 山の中の分校は生徒一人で廃校の危機。そこで都会からの山村留学生を受け入れることにして・・・というお話。都会からの山村留学生はそれぞれ色々な問題を抱えているものの、やはりそこは子供。そこまで悪い子もいないし、全員がやっぱりまだまだ子供で純粋な気持ちを持っているような気がした。

 この子供たちを教えるのが国仲涼子扮するアイ子先生。彼女は都会で生徒の指導に失敗をし、いわば田舎に逃げてきたのであるが、先生という職業から逃げ出したのではなかった。彼女にとって教師は天職。都会の生徒の指導を失敗した・・・というのは、大人の狭い目で見ただけのことで、この子の挫折は決してアイ子先生のせいではなかったし、どちらかというと子供の親に責任があったような気もする。

 校長の息子でいわゆるニートの柾。彼は教師になろうと思っていたのに自分には無理だというレッテルを自分に貼ってしまい、何もしないでいる。分校の宿泊センター長になり、子供たちと接するうちに先生への夢がもう一度よみがえってくる。

 分校で育ち仙台の大学院で天文学を学びつつも挫折し、田舎に戻ってくるゆかり。彼女は最初は子供たちに対して反抗的だったが、やはり子供たちの純粋さを見て自分が幼かった頃のことを思い出す。

 結局はすべての人が田舎に来て癒されたり、再び生きる力を取り戻したりするというありきたりの話なのではあるが、やはり子供たちの純粋さとアイ子先生の教育方針にはやられてしまう面もあった。

 最後には分校が結局廃校になることが正式に決まる。この辺が現実の厳しさを教える形になっていたと思う。

 ちょっとありえないのでは?と思うところや、いかにも感動させようというような作りみたいなのには、そこまでのめりこめないと感じたものの、最後は一応さわやかな終わり方だったと思う。

 田舎の空の青さが不自然で、どうやらCGだったのではないかと思う。せっかく田舎でロケしたのだったら、本物の青空や星空を見せてほしかったな。それとも私がそう思っただけで実際は本物だったのかな・・・。

★原作本は『みんな昔は子供だった』


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ゆうまま [MAIL]