感想メモ

2004年11月19日(金) もののけ姫 (テレビ)


 ジブリの作品が好きなのでほとんど全部を何度も見ているのだけれど、この映画に関してはあまりテレビで放映しないのもあり、多分今回が3回目だったかと思う。『ハウルの動く城』の公開の前にということで、ジブリの作品が続いているその一環なのだろうけど、久しぶりに見られたのはちょっとよかった。

 久しぶりに見たのもあるし、何度も見ているわけではないので、かなりうろ覚えで、中身がどうだっけ?と、ほとんど覚えていないような状態で見た。あとやはり、自分の年齢とかによって、その映画を見たときに感じる印象が変わってくるのかもしれない。

 最初に見た頃は、アシタカが村を出るときに少女からもらったものをサンに渡したところで、ちょっとどういうつもり?と思ってしまったものだった。それはその少女がアシタカの恋人だと思ったからなのであるが、今回見たら、そういう関係じゃないか、と思った。だからあれをサンに渡してもよいといえばよいのかとも思った。

 それから、何度か見てわかる部分というのもあって、ここはこうだったのかと思うシーンも何箇所かあった。

 自然と人間との共存というのをテーマにしているらしいのだが、そういうことよりも、私はどんな状況になっても人間って生きていくんだなーというのを一番に感じた。キャッチコピーが「生きろ」というものだったと思うのだが、なるほどなーといまさらながら思う。でも、人間の死はあっけない。アシタカは呪いを受けた手で何人も殺してしまう。そうやってあっという間に死ぬこともあれば、生きながら体がどんどん腐っていく病でじわじわと苦しみながら死んでいく者もいる。それでもやはり生きているし、生きている以上は生きるしかないんだと思う。

 人間は人間同士で争う。それでいながら、自然とも争おうとしている。でも、結局自然が一番強くて、最後には自然の超越した力に人間はなすすべがない。そして、結局は枯れ果てた山野が自然の力で一気に芽吹く。死んでも新しい生が生まれる。人間の生死、運命みたいなものを感じる。結局人間は何かによって生かされている。そしてその限りは精一杯生きよということなのかもしれない。


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