2004年08月24日(火) |
バレエ・カンパニー (ネタバレあり) |
このところバレエ関連の映画が何本かあったけれど、そのうちの1本。チラシがとてもきれいで最もクラシックっぽい感じがして見たいと思ったので見に行ってきた。
劇場は日比谷で完全入替制。2回目の上映を見てきた。客層が不思議で、おば様やおじ様や年配の方もいれば若い人もいた。中には小学生くらいの少女もいた(多分バレエをやっている子供だろう)。私としてはこういう映画はバレエ関係者くらいしか見に来ないのでは?と思ったのだが、特にバレエに関係のなさそうな人も見られたので、映画マニアというかファンの人も見に来ていたのかなと思った。一応この作品を撮った監督ロバート・アルトマンは『ゴスフォード・パーク』などを撮った監督で、監督自体人気があるらしい。
結論から言うとあんまり面白くなかった。自分がバレエをやっているから楽しめるかとも思ったけれど、そんなこともなかった。一緒に行った夫はバレエに関してはあまり詳しくないが、一般人の彼の目から見ても面白くなかったらしい。
こういう作品を群像劇というらしいのだが、まず登場人物が多すぎる。誰が誰だかわからない人が結構いて、ストーリーがさらに頭に入ってこなかった。ストーリーといっても複雑なストーリーや感情の展開があるわけではなく、バレエ団の日常や、ダンサーたちの生活などがただ描かれているだけ。1回だけしか出てこない人物がいたりして余計にわかりにくかった。
プログラムを買って、解説や採録シナリオを読んでいたら改めてこういうことだったのか・・・と納得することができた。わかりにくかったので映像を見ているだけではよくわからなかったのだ。この採録シナリオを読むと、一応きちんとストーリーはあったのだということがわかった。映画を見ているときは何が何だかわからなかったというのに。買って正解だったのかもしれない。
この映画で最も笑えたシーンはクリスマスパーティでミスターAや演出家の真似をダンサーたちがする場面。それから踊りで一番よかったのは、ライが嵐の中で踊る踊りとアキレス腱を切ってしまった女性のクラシックな感じの踊り。
以下はバレエ的な観点から見たこの映画の感想。
まず踊りとしては私は現代的なバレエがあまり好きではないので、ジョフリー・バレエの演目自体があまり好きではなかった。チラシにクラシックっぽい写真が載っていたからもっと期待していたのに、内容はやはり現代的でほとんどクラシックがなかったと思う。でも、ダンサーの体はすごくきれいで、特にロープにつかまり、回転しながら踊っていた女性の踊りなどは、究極の肉体美を追及しているような気がした。(でも、とても目が回るらしく酔い止めを服用しているらしいのが笑えたというか、気の毒に感じた・・・)
そのほかになるほどと思ったのは、必ず代役ができる人と一緒にレッスンをしていること。本役の後ろで必ず代役ダンサーが一緒に動きを確認している。それからミスターAの台詞「アレグロダンサーが無敵だ」ということ。私はアレグロが全然できないけれど、確かにどんなアレグロでもこなすような身のこなしの軽いダンサーならどこでも通用するだろうと思った。それから代わりはいっぱいいるということ。たとえダンサーがアキレス腱を切っても、周りのダンサーから同情するような視線は感じられても、その後も淡々とリハーサルが続いていく。やっぱり怪我をしたり脱落したりしたら、それだけでおしまいなのだと思った。結局自分の体は自分で整えないと役を人に与えてしまったりするし、もしそのダンサーが復帰できなくても誰も何も言わないだろうと思った。また公演の1週間前でもできない踊り手は交替させられる。それはプロだからこそだろうと思った。
バレエ的な点ではなるほどと思ったりする場面などもあったのだが、ストーリーや映像があまり面白くなくて退屈で、途中でもう見なくてもいいなーとまで思ってしまったので、やはりあまり面白い映画ではなかったのではと思う。これがバレエをやらない人の視点だとどういう風に映るのかはわからない。ただ少なくともおすぎだかピーコだかが絶賛していたほどすごい映画だとは思わないのではないかと私は感じた。
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