2002年09月24日(火) |
インストール 綿矢りさ |
河出書房新社 2001
STORY: 高校3年生で優等生の朝子。母は自分に無関心で、受験に向かう毎日に嫌気がさし、ついには登校拒否。学校に行く振りをして親をだましつづけていたある日、小学生の男の子と出会う。その男の子とともにエロチャットでお金を稼ぎ始めた朝子がたどる行く末は?
感想: 高校生の最年少だかで文学賞を受賞し、一躍有名になっていたこの本。タイトルは知っていたし、読みたいと思っていたら、図書館で一時人気だった本のコーナーに置かれていた。
最初、私が嫌いなタイプの本かと思って、読むんじゃなかったかなと思ったのだが、途中、小学生と出会うあたりから俄然面白くなった。また内容が押し付けがましくなかったのもなかなかよいと思った。
ただ一つものすごい疑問がある。この少年の家では内緒でパソコンをネットにつないでいたわけだけれど、もちろん普通で考えれば電話代がかかるはずで、チャットに長時間接続しているということは恐ろしいことになるのでは・・・とか思ってしまった。プロバイダはどうしてるんだろうとか、現実的なことを考えてしまった。だって、もし親に内緒でパソコンをつないで・・・となると小学生の子がどうやって?と思ってしまうのだ。まあ、もしかしたらすでにお父さんがPCをネットに接続済みで、LANか何かでケーブルをつないだりしていたのかもしれないし、常時接続だったりなんかして、電話代とか関係ないとか・・・そういうことだったのかもしれないけれど。もちろんそういうことに関しての説明もなく、最後に30万円の収入を得ていた。でも、もし万が一普通の電話回線を使い、プロバイダにも入っていたのだとしたら、その30万から結構なお金が消えていくのでは? とか思ったのだが、やっぱそれは考えすぎ?(でも、私もそういうことに詳しいわけじゃないんだけど)
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