2002年09月21日(土) |
さくらえび さくらももこ |
新潮社 2002
さくらももこのエッセイ集。
私は昔は「りぼん」を愛読していて、もちろん「ちびまる子ちゃん」も国民的アニメなどと言われる時代以前から読んでいたし、一応ファンでもあった。「ちびまる子ちゃん」に関しては、図書館で全巻借りて読んだし、エッセイに関しても主なものは読んでいる。ちなみに「ちびまる子ちゃん」でも思ったけれど、さくらももこは段々面白くなくなるというか、ネタが尽きてきているのかなと思うことがある。ただ単に私が飽きただけということかもしれないけれど。
そのノリが段々ついていけないノリになってきているような気もする。家族や知人のネタが多くなってきたりして、確かに面白いこともあるけれど、実際にその書かれた人物を知っているわけでもないので(さくら家の人々はともかく最近は仕事関係で出会った人のネタが多い) あまり興味がもてないのもあるかもしれない。まあ、面白い人物の話を読むのは嫌いではない。それに何と言ってもこのエッセイの一番いいところは気楽に読めることだ。そして、1日で読み終わってしまうというお手軽さ。昔はもう少し字がぎっしりしていたような印象もあるのだけれどね。
で、結局私はさくらももこが嫌いかというとそんなことはない。ただ、最近のノリは前と違う気はしているし、売れる前の方が味のある作品を書いていたような気はするけれど。
ところで、エッセイの中でさくらももこは自分ではなく別の人が手伝ってくれているという話をしていた。こういう話は実はよく聞く。平井和正も言霊がどうのこうのとか言っていたような。自分が触媒になって、何らかの意思が自分に乗り移って作品を作り上げていくんだって。
それと、このエッセイの中に出てきた四国のうどんがとても食べてみたくなった。四国には行ったことがないけど、もし行くことがあったらうどんを食べようと思った。
それから一度は登ってみたい思っていた富士山だけれど、相当きつそうだなということがわかった。登らないほうがいいかもしれないと思ってしまった。
そして、一番感動したのは、さくらももこがデビュー前に色紙を置いてきたお店のお話だ。こういうのに私は弱い。
そして最後に・・・さくらももこの息子は相当わがままに育っているような気がする。子供の頃から贅沢三昧な気がするんだけれど将来大丈夫なのかしら。でも、自分の親がさくらももこじゃないという嘘を信じてしまう、そのかわいらしさ・・・。将来どういう風に成長するのでしょう。
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