感想メモ

2002年09月30日(月) さくら

今まで映画と読書が基本的だったけれど、時にはドラマについて書くのも面白いかもしれない。(忙しいから昔のように1時間ドラマを見ることはほとんどないが)

NHKの朝ドラ「さくら」が終わってしまった。

 基本的に朝ドラは大学生の頃から毎日ほとんど欠かさず見ていたりする。それも毎日ビデオにとって見ているので、相当暇人とも言える。とはいえ、さすがにこれだけを毎日見るとなると、面白いか面白くないかで見方は全然異なる。たとえば、面白いドラマなら画面にかじりついて役者の表情なども楽しみながら、小細工なども楽しみながら見る。が、つまらなくなってくると、画面は見ていなくて、その間色々と好きなことをして音声のみを楽しむ。(別に副音声にしているわけではない、念のため)

 で、「さくら」は今までの朝ドラとはちょっと趣向が違って、私としては結構面白かった。というのは、多分今まで1年間を半年で描くということがなかったと思うからだ。(少なくとも私が見ていて記憶にあるうちにはない) これまでの定番といえば、子役を使った子供時代からどんどん時代を経て・・・というパターンで、時には悩んでいる状態を延々とやられてしまうので、時の進みが遅い部分と、いきなり何年か後に飛んだりする部分とがあったりした。今回のは季節が移り変わっていくし、半年で1年間をということでなかなか面白かったと思う。

 また私が個人的に外国関係のものが好きというのがある。特に英語の教育については多少意見を持っていたりするので、その点や、学校を舞台にしているということ、ハワイの日系人という歴史を感じさせること、日本の伝統を思い出させるところ・・・などなど、なかなか面白かったのである。

 しかし、最後の方はやはり私もほとんど画面を見なくなってしまった。最後の桂木先生とのやりとりには、段々いらいらしてくるというか、こんな対応をする男は全くいい男とは思えん・・・と思ってしまったりする。いや、それまでも実のところ、桂木先生のいい加減さに私は納得ができない部分があった。本当によい先生、日本男児、これぞサムライという男を桂木先生で表現したかったのだろうが、そうだとしたらちょっと手落ちのような気がする。まあ、そんなに完璧な人間はいないのはわかるけれど。

 たとえば、さくらは学生の身でいわば教育実習生みたいな存在である。桂木は担任で家庭訪問に行くことになる。そんな時桂木は面倒だからとさくら一人に家庭訪問を押し付ける場面があった。普通許される、そんなこと?と言わざるを得なかった。まあ、そのおかげでろうそく屋さんに居候することになるんだけれど。

 ありえないとかそういうことは朝ドラではあまり重要視されない。それはわかるが・・・。

 そして、最後の恋愛がらみの部分では、自分が女だからかもしれないけれど、こんな対応をするなんてひどすぎると思ってしまい、桂木最低・・・と思った場面は数知れず。確かに相手のことを思っての行動であるとか何とか聞こえはいいが、結局は自分の気持ちを偽ることで相手をものすごく傷つけているだけである。こういうのは真の優しさとは言わないだろうし、逆に本当にサムライで優しい男なのだとしたら、彼女の夢と自分たちの恋愛とどうにか続けていけそうな第二の選択肢を考え出すものではないのだろうか?と思ってしまったのだった。

 まあ、何はともあれ最後は一応ハッピーエンドなんだけどさ。

 ちなみに次のドラマ「まんてん」はまたもや原点に戻って女の一代記のようなのだけれど、今後どのような展開になっていくのか少し楽しみにしてみるか。ただ、もしこの一代記がまた不評なら、次からはまた短期間を描いた作品なんかが企画されるかもしれないよね。


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