一人の子供が深く傷ついて、泣いてるところを見ると、
なんだか「人類」っていうもの全部が泣いてるような気がするのね。
そして全人類でその子を守ってあげなきゃいけないような気がするの。
守ってくれるはずだった人に裏切られた時って、世界のもの全てに裏切られたような感じ、
するじゃない?
だから九月十一日に起きた突然のテロ攻撃をアメリカだけではなく、
「全人類に対する攻撃」だって言うアメリカ政府の気持ちってちょっと分かる。
でもね、今この瞬間にも行われてるアメリカによる報復の爆撃も、「テロに対する戦争」だって言ってるけど、
どうしてもそれもまた全人類に対する攻撃のようにしか思えないの。
だってどこかでその子がもっと泣いてるような気がするんだもん。
★宇多田ヒカル 10月9日の日記より★
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