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2009年03月21日(土) 警官が拳銃自殺 : 自殺大国日本の問題点



「 油断することなく心を守れ。 命の泉は、そこから湧き出るものだ 」

                                       英語の諺

Keep thy heart with all diligence, for out of it are the issues of life.

                                 English proverb



日本人の死因は 「 がん 」 が トップ で、全体の 3割 に及んでいる。

では、なぜ日本では 「 がん 」 で亡くなる人が多いのか。


実は、「 日本人は長生きだから 」 という簡単明瞭な理由が正解で、日本が長寿国であり続けるかぎり、この現象に変わりはないらしい。

人の死に方は 4種類 ( 寿命、病死、事故死、自殺 ) しかなく、病死は全体の 9割 以上を占めるが、医学の進歩により、たいていの病気は治る。

現代医学では、早期発見、手術により 「 がん 」 も治るが、長生きを重ねた結果、それで亡くなる人が多いというだけの話だ。

日本は 「 自殺大国 」 で、年間 3万人 以上 自殺するが、年間の総死者数 110万人 のうち、「 がん 」 は 33万人、「 自殺 」 は 3万人である。

何をする場合も、「 30 〜 40人 に 1人 」 ぐらいは、途中で投げ出したり、脱落する者がいるのは自然の摂理で、そう考えると、不思議でもない。


新潟県警 佐渡西署 佐和田幹部交番 の休憩室で、47歳の男性巡査部長が拳銃で頭を撃って自殺を図り、病院に搬送されたが、間もなく死亡した。

警察官の総数 ( 約 20万人 ) のうち、年間に自殺する人数は 約 50人、昨年は、そのうちの 8人 が拳銃で自殺している。

一般人 ( 40人 に 1人 ) に比べ、警察官の自殺は 「 4000人 に 1人 」 と少ないが、拳銃で自殺するという方法は、実に ショッキング だ。

警察庁は、精神科に通院するなどして 「 自殺の恐れのある警察官 」 を、拳銃を所持しない部署に配置転換しているが、完全には防ぎきれない。

市民は、そうした自制心の無い警察官が、一般人に向けて発砲することへの不安を抱えており、今後の対応に、関心が寄せられている。


日本人の自殺率は 「 アメリカ人 の 2倍 以上 」 で、高い自殺率の背景に、特異な民族性や、社会通念の違いがあると主張する人もいる。

先日も、上院財政委員会の グラスリー 共和党筆頭理事 が、AIG の経営破たんに関し 「 日本人なら自殺する 」 と発言し、物議をかもした。

しかし実態は、そうともかぎらず、さっさと自殺して楽になりたいと思う人間もいれば、困難から逃げずに、果敢に立ち向かう人間も少なくない。

ただ、日本が 「 自殺しやすい国 」 であることは事実で、たとえば、日本人特有の 「 死んだ人を悪く言わない 」 という習慣も、それにあたる。

どれだけ悪事を重ねても、いかに卑怯な人間でも、死んでしまえばすべてが水に流されるような、そんな風潮が自殺者数の増加を促している。


以前にも書いたが、自殺を減らすには 「 自殺しにくい環境 」 を整える以外に手はなく、それ以外の方法など考えられない。

政府も、民間のボランティア団体も、万人に暖かく手を差し伸べて、誰もが 「 生きたい 」 と願う社会を実現しようとするが、それは不可能だ。

それは、前述の 「 30 〜 40人 に 1人 の 落伍者 」 を出さないという意味に等しく、仮に実行するならば、個人の自由を剥奪せねばならない。

現在のように、ニート になるも フリーター になるのも自由という仕組みで、全員に “ 明るい未来 ” を保障することなど、できるわけがないだろう。

それよりも、「 どんな生き方をしても自由だが、自殺を図れば、もっと悲惨な目に遭う 」 と思い知らせ、生きる使命を与え続けることが防御策になる。






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