2009年03月08日(日) |
実写映画版 『 ヤッターマン 』 |
「 いつも真面目くさってばかりいて、少しの楽しみもくつろぎも
味わわずにいると、知らず知らずのうちに心を病んでしまう 」
ヘロドトス ( 古代ギリシャの歴史家 )
If a man insisted always on being serious, and never allowed himself a bit of fun and relaxation, he would go mad or become unstable without knowing it.
Herodotus
誰にでも、不得意なことや、苦手な分野というものが存在する。
短い一生の間で、森羅万象のすべてを理解することは、まず不可能だ。
私の場合、「 漫画 」 や 「 アニメ 」 に関する知識が不足しており、同世代の人間と話しても、それらの話題についていけないことが多い。
子供の頃、父親から 「 漫画を読むと頭が悪くなる 」 と言われ、読む機会が少なかったこともあるが、元々、あまり好きではなかったように思う。
それでも、小学校3年生ぐらいまでは、『 あしたのジョー 』、『 巨人の星 』、『 おそ松くん 』、『 オバケのQ太郎 』 などを目にした記憶はある。
本を読むのは好きだったから、多分、小説が読める年頃になった時点で、「 漫画離れ 」 をするようになり、興味を失ってしまったのだろう。
だから、『 宇宙戦艦ヤマト 』 やら、『 ドラゴンボール 』 やら、『 ガンダム 』 などは、タイトルを聞いたことはあるけれど、ほとんど内容は知らない。
アニメに関しても、社会人になるまでは、テレビを観る時間そのものが少なかったので、熱心に観た記憶がなく、観始めた頃には、興味を失していた。
その中で唯一、記憶に残っているのが、高校生の頃、土曜日の夕方に放映されていた 『 ヤッターマン 』 である。
当時は部活に忙しく、帰宅後は、勉強と食事と風呂だけの日々を過ごしていたが、土曜日は試合や記録会が多かったので、少し帰宅が早かった。
そんな時、偶然に観たのが 『 ヤッターマン 』 で、クダラナイと言ってしまえばそれまでだが、独特のナンセンスな作風に、気持ちが癒された。
あえて、時間を合わせて観るとか、楽しみにしていたわけではないけれど、抵抗なく受け容れられた唯一のアニメとして、断片的に記憶が残っている。
その 『 ヤッターマン 』 が実写版の映画になると聞いたのは数年前だが、敵役の ドロンジョ は、アンジェリーナ・ジョリー に オファー したらしい。
それが叶わず、結局は日本人キャストで固めることになり、予算的にみると小粒な作品となったが、懐かしく感じたので鑑賞することにした。
劇場には子供連れもいたが、同輩の中年男性も多く、他のアニメ作品とは異なる客層を取り込んで、なかなかの盛況ぶりである。
作品的には、万人に薦められるほどの内容でもないが、昔、同じように観ていた諸兄には、懐かしさを感じさせる部分が多いように思う。
不況の折、こういった “ 癒し ” も良いと思うので、映画を観るというよりも、「 ノスタルジーに浸る 」 感覚で、足を運ばれてはいかがだろうか。
余談だが、ドロンジョ 役 ( 深田 恭子 ) が身に付けている 「 赤い マスク 」 には、敵役の女性として エロチック な魅力を醸し出す効果がある。
お子様には 「 お色気が強すぎる 」 ような気もするが、その昔、子供向けに放映されていた 『 仮面の忍者 赤影 』 も、同じような マスク をしている。
両作品とも私は好きだが、この 「 赤い マスク 」 には、男の子を惹きつける アイテム としての効用が、含まれているのかもしれない。
劇場の売店では、関連グッズ 『 ドロンジョ メガネ ¥4900ー 』 が販売されているので、女性の皆様は、ぜひ、お試しいただきたいと思う。
ちなみに、同行した彼女に装着を求めると、白い目で睨まれる危険もあるので、注意が必要なことは、経験者として一言、申し添えておきたい。
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