Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2009年01月21日(水) オバマ大統領 就任演説 「 新しい責任の時代 」



「 私たちにとって、困難な仕事に全力で立ち向かうことほど、

  自らの性格を定義し、精神を満たすものはない 」

    バラク・フセイン・オバマ・ジュニア ( 第44代アメリカ合衆国大統領 )

For us, it defines own character to confront difficult work with every effort, and there is not a thing satisfying mind.

                        Barack Hussein Obama. Jr



1月20日、第44代アメリカ合衆国大統領に、オバマ 氏 が就任した。

就任式には 200万人の聴衆が集い、4万人規模の警備体制が敷かれた。


彼が黒人であることや、大統領にしては若い ( 47歳 ) ことや、なかなかの美男子であることが、人気の要因になっている事実は否めない。

ただ、それでも、就任式に史上最多の 200万人 が詰めかけた背景には、何か “ それ以上の理由 ” があると考えたほうがよさそうだ。

今回の就任式を観て、「 アメリカ人は、まだ、政治に希望を抱いている 」 という、単純だが、素直な民族的長所に、改めて気付かされた。

総理大臣が変わる度、マスコミを筆頭に、ひねくれた皮肉や中傷ばかりを並べ立て、それで頭が良いと勘違いしている日本人より、よほどいい。

新しいリーダーを歓迎し、共に奮起することで、困難に立ち向かおうとする姿勢や、支持政党を超越した結束力、愛国心は、見習うべき点がある。


就任演説には、リンカーン、ケネディ に次ぐ歴史的名演説を期待した人も多かったようだが、大方の予想に反し、具体的、現実的な内容であった。

耳障りの良い美文に終始せず、金融危機に端を発した不況や、イラク戦争の戦後処理など、アメリカが抱える諸問題について、飾らずに語っている。

かつて ケネディ は、「 祖国が自分に何をしてくれるのか問うのではなくて、自分が国に何をできるのかを問え 」 と語り、国民の奮起を促した。

オバマ は、政府の 「 責任 」 と、個々の国民による 「 奉仕 」 の重要性を並列的に挙げ、いづれが欠けても機能せぬ “ 両輪 ” であると述べた。

外交面でも、孤立化していた近年の反省を踏まえ、「 新しい責任の時代 」 にアメリカが入ると宣言し、国際協調の在り方を見直す姿勢を示した。


冒頭の短文は、今回の就任演説からの抜粋だが、全国民が不屈の闘志をもって、フェアに挑戦すれば、自らの尊厳を保ち、他者からも尊敬される。

そんな 「 当たり前 」 だが忘れがちな精神を説いた彼に、全米だけでなく、世界中の多くの人々から、共鳴と賞賛の声が上がっているという。

苦難の壁を大きくしているのは、景気や秩序の悪化よりも、各個人の忍耐、精神力などの欠如が、影響を及ぼしている可能性は高い。

選挙戦の時と違い、支持者を熱狂させる美辞麗句よりも 「 責任と自覚 」 を前面に押し出した彼に、実務者として期待する人も増えたようだ。

就任式の当日も、アメリカでは大手企業の大量解雇が発表されるなどして、前途は相当に厳しいが、「 救世主 」 による今後の手腕に期待したい。






↑ エンピツ投票ボタン です。 一度クリックする毎に筆者が踊ります。

My追加


 < PAST  INDEX  NEXT >


Oldsoldier TAKA [MAIL]

My追加