Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2009年01月14日(水) 国会議員より、数百倍も無駄な 「 地方議員 」



社長 「 わが社はもう、君を必要としていない 」

秘書 「 どうしてですか? 私、何もしていませんけど 」

社長 「 だから クビ なんだよ 」

                                   英語のジョーク

President : We don't need you anymore.
Secretary : Why? I haven't done anything.
President : That's why you're fired, you know.

                                   English joke



実際に、「 悪事を働かねば解雇されない 」 と思い込んでいる人は多い。

株主、経営者からみると、「 貢献度の低い従業員は不要 」 なのだが。


鹿児島県 阿久根市 の 竹原 信一 市長 が、自身のブログで市議会議員の不人気投票を行ったことが判明し、話題になっている。

1月12日のブログで、「 阿久根市議会で最も辞めてもらいたい議員は? 」 と題し、名簿順に市議会議員 15人 全員の名前を挙げて投票を募った。

この市長は、私と同い年だが、なかなかユニークな人物のようで、過去にもブログで 「 議会は時間の無駄 」 などと書いて、波紋を呼んでいる。

議員を名指しで 「 トンデモ議員 」 などと批判し、昨年12月の市議会では、「 議会を無視している 」 などの理由で不信任案を出される動きもあった。

改革を推進しようとする首長に、地方議会が反撥することは珍しくないが、これほど ストレート に斬り込む タイプ は、前例をみないだろう。


ブログ上で、国会議員に対して批判する人は多く、歳費を使いすぎだとか、贅沢な議員宿舎に住みやがってなど、罵詈雑言の数々が飛び交う。

なかには、ストレス解消が目的の低次元な悪口も含まれるが、批判の根拠として大半の人が挙げるのは 「 税金の無駄遣い 」 という点だ。

日本の国会議員数は、衆議院議員 480人、参議院議員 242人、合わせて 722人だが、1人あたり約 4400万円 の費用が税金から支払われている。

ちなみに、アメリカの国会議員数は、下院 435人、上院 100人の、合わせて 535人で、日本よりも 187人 少ない人数で運営されている。

人口比 ( アメリカ 2億9800万、日本 1億2800万 ) でみると、日本のほうが少なくてよさそうだが、722 × 4400万 = 317億6800万円 が使われている。


それで、「 国会議員を減らそう 」 という運動をされている方も多いのだが、仮に、国会議員を半分に減らしても、約 160億円の節約にしかならない。

話を国政から市政に移すと、たとえば、アメリカに ロサンゼルス という人口 400万人 の都市があるけれど、ここの市会議員数は、たったの 15人 だ。

麻薬や、不法移民や、貧困など、社会問題が山積みし、毎週末の3日間だけで 20人 が殺される ( 東京の20倍 ) 物騒な街である。

それでも、15人 の市議会議員や、市民の努力によって、以前に比べると、最近では殺人件数が2割下がり、荒れた学校も減っているという。

ロスアンゼルス ( 人口 400万 ) と比較した場合、東京 ( 人口 1200万 ) の都議会議員数は、3倍の 45人 もいれば十分なはずだ。


ところが、実際の都議会議員数は 127人 で、しかも、23区 には 区長 と、50人 を超す区議会議員がいて、都全体で 1500人 の地方議員がいる。

彼らの報酬だけで数百億円、選挙や人件費などの経費を入れると、毎年、「 数千億円 」 の費用が、都政という名目によって使われているのだ。

国会議員にも無能な人物はいるだろうが、少なくとも彼らは多忙で、首相や大臣ともなれば、分刻みのスケジュールに追われている。

それに比べ、地方議員は 「 暇 」 で、都議会議員ですら人数が多すぎて暇なのに、区議会議員ができる仕事など、ほとんど皆無に等しい。

私と同様に、皆様の周囲にも地方議員の知人がいる方は多いかと思うが、報酬に見合う仕事をしていると評価できる人は、ほとんどいないだろう。


毎月のように、地方議員による贈収賄やら、不祥事の報道を目にするが、人間というものは、「 暇すぎると不善を行う 」 のが世の常である。

当然、なかには崇高な意志を持ち、立派な人物もいるだろうが、受け持つ仕事の割に人数が多すぎて、地方議員は 「 費用対効果 」 が満たせない。

アメリカの小さな市や、町議会などは、ほとんど無給に近い ボランティア の議員が多く、日本の地方議会の現況は 「 クレージー 」 だと感じている。

なぜ、アメリカは少ない地方議員数で運営できるかというと、市民 1000人 あたりの公務員数が、アメリカは 80人、日本は 40人 以下だからだ。

地方議員がやれる仕事など、公務員でもできるので、地方議員を9割以上減らせば、財源は潤沢化し、公務員も増やせて公共サービスが充実する。


PHP研究所から出版されている雑誌 『 Voice 』 の1月号に、就職戦線から脱落した男が、就職のつもりで都議選に出て当選した記事が載っている。

新人でも報酬は部長級、仕事はゼロで、調査費名目でカラ伝票も切れて、本人いわく 「 いい就職先だった 」 と笑っているらしい。

この手の人々は、国会議員のように 「 巨悪に手を染める 」 ことは少ないだろうが、「 何もしない 」 ことで、究極の無駄遣いを実践している。

阿久根市 の 竹原 信一 市長 も、あるいは、そのあたりの無駄に気付き、本当は 「 地方議員なんて要らない 」 と提言したかったのかもしれない。

我が家の近所に住む町内会長さんは、無償で公園の掃除をしたり、祭りを仕切って慕われているが、地方議員より、よほど地元に貢献している。






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