Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2009年01月12日(月) 平成生まれの新成人へ



「 自分の行き先がわからないと、たぶん別な場所へ行ってしまうだろう 」

              ローレンス・J・ピーター ( アメリカの作家、教育者 )

If you don't know where you are going, you will probably end up somewhere else.

                               Laurence J. Peter



今年は 「 平成生まれ 」 の人たちが、初めて成人式を迎えた。

世界的大不況の只中で前途は厳しいが、希望を捨てずに頑張ってほしい。


20歳代の労働者に、派遣社員など非正規雇用者の割合が増えているが、かならずしも 「 非正規雇用 = 貧乏 」 だとはかぎらない。

平均的な正社員よりも長い時間を働き、質の高い仕事をこなして、正規の雇用者を上回る報酬を得ている人も、けして珍しくはないようだ。

普通、正社員には禁じられている副業も、非正規雇用者は自由に行えるので、休日を返上して短期のアルバイトに精を出す人もいる。

正社員でも十分に通用する能力を持ちながら、あえて非正規雇用を選んだ人たちには、大抵、それなりの 「 理由 」 がある。

たとえば、「 長期の休暇を取って海外旅行がしたい 」 とか、ボランティア、趣味などの活動、あるいは、別の大きな目標を持つ人たちだ。


旧友の中に 「 映画監督になりたい 」 という男がいて、その夢を叶えるために、大学を出ても就職せず、しばらく、著名な監督に師事していた。

その間の生活費は、飲食店などでのアルバイト収入と、ごく稀に与えられる撮影現場での雑用報酬にかぎられ、無い間 「 極貧生活 」 が続いた。

いまは、なんとか食べられる程度の収入を本業で稼いでいるが、テレビの仕事が大半で、本来、彼が目指していた 「 映画制作 」 とは趣が異なる。

同じ大学を出た仲間らが、順調に収入を増やしていく中で、彼は 「 たった一度の人生だから、後悔したくない 」 と語り、夢を支えに生きてきた。

彼のような生き様をみて 「 カッコいい 」 と思うときもあるが、安定した仕事に就きながらでも、夢や、生き甲斐を追うことは、けして不可能ではない。


明確な夢や目標があって、困難に立ち向かう強い意志があるなら、たとえ収入が不安定でも、学卒後、正社員に就かなくてもかまわないと思う。

だが、夢や目標が定まっていないなら、それが見つかるまで待つのでなく、とりあえず、自分の働く 「 居場所 」 を確保したほうがよい。

もし、性に合わなければ、3日で辞めてもよいし、転々と職場を変えてもよいが、生活に困らなくても 「 何もしない 」 のでは、時間の無駄遣いだ。

けして、仕事が人生のすべてではないが、仕事を通じて多くの人と出会い、多くの大事なことを学び、それで得た収入により、多くの夢が叶う。

夢や目標を持たない人こそ、短期の労働力としてではなく、長期的な育成に主眼を置いた正規雇用の道へ、最初の一歩を踏み出すべきだろう。






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