2008年11月18日(火) |
大阪で続発する 「 ひき逃げ事件 」 |
「 俺はアルコール依存症なんかじゃない。
アルコールが俺に依存しているんだ! 」
英語のジョーク
I'm not alcohol dependent. It depends on me!
English joke
酒とタバコは 「 大人のたしなみ 」 で、未成年には禁じられている。
だが、子供がタバコを吸うと叱るが、酒には寛容な親御さんも多い。
酒豪と呼ばれる友人の一人は、小学生の頃から、親父さんが晩酌のときに 「 お前も一杯どうだ 」 と付き合わされて、その素養を開花させたという。
高校生の頃、「 酒が OK なら、タバコも 」 と自己解釈し、親父さんの目の前で吸いだしたところ、こっぴどく平手打ちを喰らい、叱られたらしい。
男親にとっては、自分の息子と酒を酌み交わすのは愉しみであり、子供が二十歳になるまで待ちきれない人がいても、なんら不思議ではない。
だが、「 百薬の長 」 とも呼ばれる酒が、一種の コミュニケーション・ツール であるのに対し、タバコは、青少年の体を蝕む 「 害毒 」 と疎んじられる。
子供と酒が飲める日を夢に描きながら、自分の子供は二十歳を過ぎても、未来永劫、タバコを吸わずに居て欲しいと願う父親も多いようだ。
社会人になっても、酒好きの上司が部下に深酒を付き合わせ、宴会などでは 「 酒の席だから 」 と、少々の無礼は咎められないケースも多い。
風邪で体調を崩し、気の抜けた仕事をすると怒る厳しい上司が、二日酔いで苦しむ部下には 「 二日酔いなら仕方ないな 」 と寛容さを示したりもする。
私も若い頃には、酒好きの上司から 「 酒が飲めん奴は、仕事もできん 」 と無茶な理屈を言われ、付き合っているうちに鍛えられた経験がある。
別の先輩からは 「 女性を口説けない奴は、仕事もできん 」 と力説されて、不本意ながら口説いているうちに、そこそこ女性経験も増えていった。
後者は、ほとんど “ 言い訳 ” に近いが、いづれにせよ、たらふく酒を飲み、豪快に遊ぶのが 「 男の甲斐性 」 と考える人は、世間に多いのである。
このところ大阪では、飲酒運転による 「 ひき逃げ事件 」 が続発しており、すぐに救助すれば助かったものを、ひきずり回して死亡させた例もあった。
近年、飲酒運転を厳罰化した法の改正によって、東京などでは飲酒運転の摘発数が半分以下に減ったが、大阪では、二割程度しか減少していない。
ひき逃げ事件で、特に 「 死亡事故 」 の場合、検挙率は 97.6% と高く、ほぼ捕まると知りながら、それでも逃げるのは、飲酒運転が大半だ。
最近は、飲食店の客が運転をすると知りながら酒を提供した場合、店主も罰せられるようになったが、大阪の飲酒運転が減らないのはなぜか。
個人的な意見だが、大阪府警では、検問の方法や、場所、時間帯などに 「 工夫 」 がなく、取締りが緩慢なところに問題があると思う。
たとえば、大きな駐車場を持つ居酒屋の出口付近とか、繁華街を出てすぐの場所とか、いくらでも効果的な検問方法はあるが、実施されていない。
また、万が一、飲酒運転で事故を起こした場合でも、負傷者の救護やら、道路上の危険除去などを的確に行えば、減刑する制度も必要だろう。
利己的で、責任感の薄い連中が増えた現代において、もはや個人の良心に期待することは難しく、条例の改善や、取締りの強化しか打つ手はない。
大阪が、ずっと 「 ひき逃げ事故ワーストワン 」 の汚名に甘んじ、目立った取締りも行わないのは、府警上層部に “ 酒好き ” が多いのではないか。
先日も、新聞配達をしている16歳の少年が、飲酒運転者の車両に 9km もひきずられて死亡する事件があったが、交通行政の責任も大きいと思う。
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