「 ありがとう、神のご加護を。
そして、神がアメリカ合衆国を祝福しますように 」
バラク・オバマ ( アメリカ合衆国第44代大統領当選者 )
Thank you. God bless you. And may God bless the United States of America.
Barack Hussein Obama. Jr
彼をみて、「 “ 黒人なのに ” 大統領になれた 」 と言う人がいる。
逆に、「 “ 黒人だから ” 大統領になれた 」 と言う人もいる。
米大統領選が投開票され、民主党 候補の バラク・オバマ 上院議員 が、獲得選挙人数の過半数 ( 270 ) を大きく上回る 333 を得て勝利した。
選挙戦は、最大争点になった経済問題や、イラク戦争の不手際などから、2期8年の ブッシュ 共和党政権の責任が厳しく問われる結果となった。
もちろん、オバマ 氏 の 「 肌の色 」 は、一部の有権者の判断に少なからず影響しただろうが、アメリカ国民が彼を選んだのは、別の理由が大きい。
金融危機をめぐる 「 反 ブッシュ 」 世論の直撃を受けて、終盤で失速した 共和党 に勝ち目はなく、肌の色に拘らず、国民は、新しい変革を望んだ。
国際社会においての指導力回復を目指す アメリカ の 「 救世主 」 として、求められる重要な資質は、肌の色よりも、タフ さや、実行力であった。
肌の色が問題視されるのは 「 これから先 」 の懸念で、人種的に偏ったり、極端な政策を推し進めると、快く思わぬ勢力から、反撥を招く危険がある。
白人、黒人、いづれかの グループ に対し、少しでも不公平感が広まると、たちまち評判を落とす可能性は、白人の大統領よりも高いだろう。
選挙戦の期間中、彼の陣営が訴え続けた 「 偏見を捨てて 」 という願いに、国民は応えたのだから、今度は彼自身が、公正な判断を求められる番だ。
彼の演説には、自身が黒人であることを語る部分も多いが、なるべくなら、その話題には触れずに、粛々と職務を進めることが望ましい。
白人だから、黒人だからという意識を、まず自分から捨てるようにしないと、民衆の差別、被差別感情は消え去らないことを、肝に銘じるべきだ。
日本にとっては、親日色の濃い 共和党 政権が続いてくれたほうがよかった気もするけれど、極端に中国とのパイプが太い ヒラリー よりはマシだ。
そういう意味で、特に日本の財界人の中では、この結果を 「 まぁまぁ 」 だと捉えている人が多いのではないだろうか。
ちなみに、ハリウッド映画の中で 「 黒人大統領 」 が登場する作品は何本かあるが、「 女性大統領 」 を描いた作品というのは、観た記憶がない。
多くの人々が、いつか、黒人の大統領が現れることは予見していたけれど、女性の大統領については、想像が及ばなかったようである。
世界中の注目を集める中、深刻な課題に対峙する プレッシャー は相当な激務だと思うが、とりあえず、今後の活躍に エール を贈りたい。
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