2008年09月24日(水) |
明るく強い国へ : 麻生 新内閣 |
「 言葉では表現し難いが、初めにわきあがる熱い思いが、人間の
行動の源泉である 」
アルバート・アインシュタイン ( アメリカの物理学者 )
All these primary impulses, not easily described in words, are the springs of man's actions.
Albert Einstein
暗さ、地味さも、一つの個性ではあるが、リーダー としてはどうか。
やはり、明るく、ハッキリと物が言える人物には、強い 「 牽引力 」 がある。
自民党の 麻生 新総裁 が国会で第92代の首相に指名され、すぐに組閣を行い、皇居での首相任命式、閣僚の認証式を経て、新内閣を発足させた。
報道陣の前で、閣僚名簿を首相が発表するという 「 極めて異例な対応 」 は、選挙前のパフォーマンスでもあるだろうが、なかなか好印象だった。
政治に疎い人、興味の薄い人も、今回の閣僚発表のように 「 この大臣に、この課題を担当してもらう 」 という説明が付くと、とても解りやすい。
誰にでも解るように明瞭な説明を施すのは、実は、とても勇気の要る作業であり、そこには重大な責任が生じるので、概ね政治家は嫌がるものだ。
難解な用語を小声で囁き、後から 「 そんなこと言いましたっけ 」 と煙に巻くのが、従来の常套手段だったことを思えば、大きな前進といえよう。
就任後、最初の記者会見で 「 明るく強い国にする 」 と、意欲を示したことに、賛同した人も多かったのではないだろうか。
前任者、前々任者は、世相を反映したかの如く 「 鬱 ( うつ ) 」 的な印象の強い人物像で、未来への希望を国民に抱かせるタイプではなかった。
この 「 明るさ 」、「 強さ 」 という二つの キーワード は、日本人が失いつつあり、また、心底より渇望している概念ではないかと思う。
時代の厳しさに変わりはなく、それに対応する具体的な方策が明示されていないと揶揄する評論家もいるが、方策より前に 「 熱意 」 こそが必要だ。
政策や方法論も大事だが、最初に情熱や心意気がなくては、成果など期待できないわけで、その点、新総理、新内閣には大きな期待感がある。
政権交代を賭けた選挙が近いために、「 選挙管理内閣 」 などという呼称もついているようだが、はたして、今後どのように展開するのだろうか。
次の選挙で民主党を推す人は、けして、心から支持しているわけではなく、「 一度 ( だけ ) やらせてみたい 」 という意見が大半を占めている。
たしかに、試みとして面白いと思うが、問題は、その “ タイミング ” であり、世界恐慌も起こり得る金融不安の今は、時期として大いに疑問だ。
このような混迷期では、政治や経済の舵取りを誤ると、取り返しのつかない苦境に陥る危険があり、リスク を張ってまで、何かを試す時期ではない。
以前より、少しは期待できる内閣になったことだし、しばらくは政権交代の揺らぎを抑え、現政権の存続を維持するほうが、国益として得策だと思う。
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