2008年09月23日(火) |
麻生 太郎 新総裁 誕生 : 前任者との大きな違い |
「 成功とは、失敗を重ねても、やる気を失わないでいられる才能だ 」
ウィンストン・チャーチル ( イギリスの首相 )
Success is the ability to go from failure to failure without losing your enthusiasm.
Winston Churchill
人事には、「 適材適所 」 という発想が必要である。
美人コンテストと違って、最も優秀な人を選べばよいというものではない。
第23代自由民主党総裁に 麻生 太郎 が選出され、明日には、新しい組閣の顔ぶれが発表される。
結果は予想通りだったが、注目すべきは 「 地方票の95% 」 を獲得した点で、党内の調整による 「 出来レース 」 が全てでもなかったところだろう。
政党への支持、国民の期待度では、いまだ民主党に分がある気もするが、「 代表の個人比較 」 では、麻生 支持のほうが多いという調査結果もある。
おそらく近日中に 「 解散総選挙 」 が行われるだろうから、場合によっては短命内閣となる可能性もあるが、やるからには期待に応えて欲しい。
総理大臣が誰であっても、日々、我々が努力すべき事柄に変わりはなく、全責任を押し付けるわけにいかないが、適任者を望む声は自然である。
学校でも、会社でも、町内会でも、リーダー を選ぶ際の基準は、単に、その組織において 「 最も優秀な人物 」 ということではない。
それに、一口に 「 優秀 」 といっても、頭が良いだとか、体力があるだとか、性格が素直だとか、様々な尺度があるので、簡単に順位付けはし難い。
大事なのは、その組織が直面している課題、目指すべき方向性、置かれている環境などに、適応し、能力を存分に発揮できる人物を選ぶことだ。
前任者の 福田 氏、安倍 氏 も、けして、能力的に 「 総理として不適格 」 な人物ではなかったが、この “ 時代 ” に適応する何かが欠けていた。
それは、一言でいうと、厳しい時代に対応できる 「 タフ さ 」 であり、もっと気楽な時代であれば、彼らとて十分に任期をまっとうできたはずだ。
今回の 麻生 総理 は、自らを 「 生まれは良いけど、育ちが悪い 」 と語り、ただの “ ボンボン ” ではないことを自他共に認めている。
総裁選に立候補をしたのもこれが4回目で、幾度となく苦渋を舐めており、周囲に 「 冷や飯の食べ方なら俺に訊け 」 と、皮肉まじりに話すらしい。
前任の二人に無かった楽天的な明るさと、モントリオール五輪には射撃で出場したアスリート特有の忍耐力など、彼には独特の 「 タフ さ 」 がある。
また、世界恐慌も起きかねない金融の混迷期にあって、企業家ならではの 「 経営マインド 」 を併せ持っているのも、今の時期には心強い。
どこまで出来るか不明だが、少なくとも 麻生 総理 は、国会に行きたくないから 「 お腹が痛くなっちゃった 」 なんて理由では、辞めないだろう。
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