「 たいていの男は、わりと簡単に “ 愛してるよ ” と言う。
本当に難しいのは、“ 僕と結婚してくれるかい ” と言わせること 」
イルカ・チェイス ( 女優 )
On the whole, I haven't found men unduly loath say, “ I love you. ” The real trick is to get them say, “ Will you marry me? ”
ILKA CHASE
このところ堅い話が続いたので、久々に柔らかめの話題にしたい。
本日は、「 大人の恋 」 の話でいこう。
ご存知の方も多いと思うが、「 18禁うさぎ 」 という人気サイトがある。
少々 「 毒気は強い 」 が、巧みな文章で飽きさせない才女が運営されており、一度面白さに “ ハマる ” と、ちょっと病みつきになる。
独創的な日記が最大の見所だが、WEB上にひしめく無数のサイトの中から、彼女が 「 面白い 」 と判断したサイトを紹介し、批評されることも多い。
ここでいう 「 面白い 」 というのは、内容がどうかということもあるが、主には “ 突っ込みどころが多い ” という意味である。
主張に矛盾があったり、理解不可能な倫理観であったり、管理人が 「 変 」 だったり、その基準は千差万別のようである。
かくいう私も、幸か不幸か、名誉か不名誉か、たまに取り上げられる。
また、「 魔法の財布を持つ紳士 」 などという称号も、与えられている。
たぶん、「 いまどき、ずいぶん “ スカした野郎だな ” 」 という感じで評価をされているのではないかなと、自分なりに「 選考理由 」 を推察している。
しかしながら、毎回、指摘される内容は納得のいくもので、まだまだ自分も 「 ケツが青い 」 なぁと、己の至らなさに気づかせてくれることが多い。
そんなわけで、標的にされているにも関わらず、仲良く、交流を深めさせていただいている次第である。
私なんぞは彼女の日記にとっては 「 ほんの箸休め 」 であって、 「 メイン 」 に取り上げておられるのは、だいたい 「 不倫関係のサイト 」 である。
その執拗な攻勢は、しばしば 「 食傷気味 」 になり、多少 うんざり したり、あるいは 「 羨ましいのかな? 」 と感じたりする部分もある。
同じ事を感じている読者は他にもいるようで、彼女と親しくさせていただいていることを日記に書くと、別の方からメールで異論を頂戴することもある。
あまり 「 意固地になる 」 のはどうかと思うが、不倫が世の中のモラルにおいて 「 よくないこと 」 であるのは事実で、間違ったことは書かれていない。
だいたい、「 ユーモア 」 と 「 悪ふざけ 」 は紙一重のところにあり、強烈な面白さを放とうとすれば、多少の批判を受けるのも宿命なのだろう。
そんな日記を書いているせいか、彼女のサイトの 「 掲示板 」 では、標的にされた 「 不倫チーム 」 と 「 日記支持チーム 」 の争いが展開されている。
以前は、あまり関心もなく、そのやりとりを眺めることもなかったのだけど、最近、ある 「 書き込み 」 を見てから、頻繁に覗き見るようになった。
なぜ 「 不倫がよくないのか 」 という意見に対し、不倫さん側も反論をして、お互いに論戦が過熱するなか、ついに不倫さん側の 「 論拠 」 が尽きた。
そこで、不倫さん側の放った応酬が、たった一言 「 ブス 」 である。
不覚にも、深夜の自室で久しぶりに 「 爆笑 」 してしまった。
我々の小さい頃には、「 お前の母ちゃん、デベソ 」 などという シンプル で、古典的な言論攻撃を行う習慣もあったが、最近は 「 死語 」 になっている。
論理的な反論に対し、まさか 「 ブス 」 とか 「 デブ 」 とか 「 死ね 」 みたいな、「 たった二文字の威嚇 」 で切り返すとは、予想もつかなかった。
この勝負、どちらが正しいかはともかく、「 ブス 」 と言った方の勝ちである。
包丁でも、銃でも、核攻撃でも、ネットウイルスでもなく、彼が勇気を奮って用いた最終兵器は、いまどきの小学生でも使わない 「 ブス 」 であった。
負けたチームが、これに対抗するには、「 ハゲ 」 か 「 バカ 」 しかない。
不倫については、私自身 「 どうでもいい 」 程度の感覚しかない。
なぜかというと、過去にお付き合いをした女性の 「 職業欄 」 の中では、「 デパガ 」 が一位で、ずーっと下がって、「 人妻 」 は最下位である。
自分が結婚していたとき ( 短かったが ) には浮気をしなかったし、女癖が悪いわりには、あまり 「 不倫 」 には無縁な生き方をしてきた。
だからといって、「 不倫なんて許せない 」 と言うつもりもない。
結婚生活を長く続けている人の気持ちはわからないし、その立場になってみないと、なにが 「 普通 」 なのかを偉そうに語れるものでもないだろう。
ただ、既婚者の中に 「 女性として魅力を感じる人 」 がいることは認める。
口説きはしなくても、一緒にいて 「 ドキドキ 」 したり、なにやら口実をつけては食事をするとか、お茶を飲むとか、そんな風に誘うこともある。
ときには、「 ええい、このまま誘っちゃえ 」 という衝動にかられることもあるが、大抵の場合、なんらかの 「 ブレーキ 」 で自動的に制御される。
それは、たぶん 「 理性 」 などの類ではなく、過去の経験による学習から、「 イマイチ、つまらない 」 と思うことを知っているからだろう。
いくら 「 愛 」 だの 「 恋 」 だの熱っぽく語ったところで、デートが終わって 「 バイバイ 」 したら、相手は 「 家族 」 の居る家に帰るのである。
こんなことを白状すると、世の 「 不倫進行形の男性 」 を敵に回すかもしれないが、ある種の男性は簡単に 「 愛してるよ 」 ぐらい言うものだ。
心からそう思う相手には言えず、「 言っといたほうがいいかな 」 と思う程度の相手には言えたりする場合もある。
後から、「 “ 愛してるよ ” って、言ったじゃない 」 と言われても、「 うーん、そう言ったほうがいいかなって思ったんだもん 」 としかいえない。
もちろん、冒頭の名言のように、「 結婚してくれる? 」 などと言う台詞まで出る場合は、その愛情が 「 本物 」 である確率も高いだろう。
少なくとも、「 そのときは 」 であるが。
それに、「 不倫をしている人 」 の心情と、「 それをネットで公開する人 」 の心情は、少し違うような気もする。
不倫そのものは 「 恋愛依存症 」 とか 「 自己愛型精神構造 」 とかいった心理面の兆候にも関係深いが、それを公開する心理は、異質なものだ。
どちらかというと、「 武勇伝 」 を語りたいといったケースや、罪悪感を解放したいというケースのほうが、圧倒的に多いのではないだろうか。
私も、「 武勇伝 」 を語りたいタイプなのだが、生々しく具体例を列挙すると、おそらく読者全員が 「 ひいてしまう 」 恐れがあるので、遠慮したい。
これ以上 アクセス が減ると、日記を書く意気込みも萎えてしまう。
美しい人妻さんとの関係は、「 生煮え 」 ぐらいが丁度いい。
実際に深く関わってしまうと、感情や、逢瀬の配慮や、いろんなことを処理するのに 「 かなり複雑な 」 苦労がつきまとう。
これ以上親しくなると 「 なんか、あるかもね 」 ぐらいのところで止めておいたほうが、お互いによろしいのではないだろうか。
この日記の読者層は、「 人妻 」 の方が多いというデータもあるが、そういうわけなので、私は 「 無害 」 であることを付け加えておきたい。
もちろん、「 どうしても 」 と仰る場合は検討の余地もあるので、写真付きの履歴書、職務経歴書を、メールしていただいても問題はない。
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