2005年01月27日(木) |
「 NHK 」 って、要りますか? |
「 この世で本当の無知と良心的な愚かさほど危険なものはない 」
マーチン・ルーサー・キング・ジュニア ( 公民権運動の指導者 )
Nothing in all the world is more dangerous than sincere ignorance and conscientious stupidity.
MARTIN LUTHER KING JR
ケーブルTVに加入したのは、やはり間違いだったかもしれない。
なにしろTVなんて、日に1時間も観ないことのほうが多い。
冒頭の文にある 「 良心的な愚かさ [ conscientious stupidity ] 」 という語句をみて、ふと 「 NHK 」 を連想するのは私だけだろうか。
不祥事があったと思えば 「 高圧的 」 な会長が出て訳のわからない説明を述べ、ほとぼりも冷めぬ間に 「 政治家の圧力が・・・ 」 的な騒ぎが起きる。
民放が 「 企業努力 」 によって無料で放送を提供するのに対して、資金は全国民から強制的に徴収するという、まことに 「 ご立派な放送局 」 だ。
現在、50万世帯が受信料を払わないらしいが、当たり前の話である。
私も数十年にわたって、「 絶対に払わない 」 姿勢を示しているが、むしろ、どうして支払うのか、その理由のほうが理解に苦しむ。
徴収の理由 その一は、「 放送法によって、支払う義務が定められている 」 というものである。
だったら、「 税金で課金しなさい 」 というのが私の回答だ。
義務というけれど、実際には支払いを拒否している所帯も多く、罰則規定も無ければ、まったく何の特典もない。
そういう意味では、「 選挙に行くかどうか 」 の議論に似ていなくもないが、選挙に参加するしないの問題より、「 国民への影響 」 は無いように思う。
国会が無くなったら困るが、NHKなんて無くなっても、少なくとも私は何にも不自由を感じないと思うし、むしろ、スッキリして気持ちが良いぐらいだ。
徴収の理由 その二は、「 特定のスポンサーを持たないことで、中立的な番組をつくれる 」 というものである。
たしかに、番組のスポンサーになってもらっている大企業の不祥事などを、民放の立場で、番組内において追求することは難しいかもしれない。
一見、筋が通っているように思えるこの理屈だが、本当にそうなのか。
過去において、民放が圧力に屈して報道できなかったような事件を、彼らがもろ肌脱いで 「 大企業をバッサと斬りまくった 」 ことがあっただろうか。
むしろ、その公共的な立場から鑑みると 「 民放よりも圧力を受けやすい 」 ような気がするし、昨今の左寄りな番組を観るかぎり、中立とは認め難い。
徴収の理由 その三は、「 弱者向けの放送をする 」 というものだ。
そういった放送は高い視聴率が期待できないため、民放各局は敬遠しがちだが、NHKでは積極的に制作、放映していますという補足が付く。
これは、昔 ( 放送局の少なかった時代 ) に通用した理屈かもしれないが、現在のようにケーブルTV全盛の 「 多チャンネル時代 」 には通じない。
一日中、将棋ばっかり映している局や、田舎の風景ばかり映している局もあるわけで、「 終日、弱者向け放送ばかりの局 」 だって立派に成立する。
もしも、そういう局が 「 運営に困っているので、受信料を払ってください 」 と訪ねてきたら、観ないけれども 「 NHK受信料の二倍 」 を払ってもよい。
どちらかというと、全体的には 「 民放と競って視聴率を稼ぎにいく 」 ような番組をつくり、上記 ( 三 ) は 「 大義名分上の付足し 」 程度の感じだ。
躍起になって 「 紅白歌合戦 」 に人気歌手を呼ぼうとし、徴収をする際でのごたいそうな 「 名目 」 とは、まるで違う目的に対してお金を使っている。
そういえば 「 紅白 」 で思い出したが、歌手の 「 中島みゆき さん 」 が野外中継という条件で、以前に出演したことがある。
その理由は、「 出演はやぶさかでないが、あの “ クスッ とも笑えない寒いコント ” に参加させられるのだけは勘弁してほしい 」 というものだった。
会場にさえ居なければ、悪夢の 「 罰ゲーム 」 に加わることから逃れられるわけで、なるほどよくわかる理由であった。
せめて心を入れ替え、国を愛し、日本の良さを啓蒙する番組をつくるなら、そんなに高い金額でもないので、受信料ぐらい払ってもよいとは思う。
実際に放送はされなかったが、いま問題になっているような 「 馬鹿番組 」 を制作したり、無駄なこと、売国的なことに浪費を重ねているではないか。
公共放送の名のもとにお金を集め、一体、何をやろうとしているのか。
不遜な態度の海老沢会長は 「 辞任 」 であっても 「 解任 」 ではないから、退職金を受け取るのであろうか。
そんなことに 「 腹も立たない 」 のは、受信料を払っていない自分の特権であり、文句を言う権利も義務もない 「 ささやかな幸せ 」 なのである。
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