Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2004年12月28日(火) プレゼンテーションの極意 その2



「 幸運とは、準備が機会に出会うことである 」

                  オプラ・ウィンフリー ( トークショーのMC )

Luck is a matter of preparation meeting opportunity.

                              OPRAH WINFREY



実際、人は 「 運 」 という不規則な事象に振り回されることがある。

予期せぬ不運や、思いがけない幸運というものを、誰しも経験したはずだ。


それでも、できるだけ 「 幸運 」 に恵まれやすい環境はつくることができる。

成否の鍵は、不規則に訪れる 「 運 」 という機会に備え、日ごろから準備を怠らないようにしておくことで、そうすることによって、幸運に恵まれやすい。

必ずしもそうだとは言い切れないが、そこが 「 運の良い人 」 と 「 そうではない人 」 を分かつ差となっている事例は、たしかに数多くみられる。

あるいは、「 運の良い人 」 というより、「 幸運を引き寄せられる人 」 と言い換えたならば、さらに理解しやすいかもしれない。

いつ訪れるのかわからない 「 “ 運 ” という名の機会 」 だからこそ、たえず準備を整え、それが評価の対象に当たらないときも、手を抜かないことだ。


仕事の経験というものは、単に 「 結果 」 を出すだけの作業にとどまらず、積み重ねることによって、自己を 「 鍛錬 」 する効果がある。

業界を問わず、長年にわたって良い仕事を続けてきた人をみると、彼らが人間としても素晴らしく磨かれた 「 好人物 」 であったりもする。

大抵の場合において、長く続けられた秘訣、成功の秘訣は、常人に真似の出来ないような 「 荒唐無稽な技術 」 ではなく、もっと地道なものだ。

たとえば、他人が見ていないときも ベスト を尽くすとか、同じ作業を人よりも多くこなすとか、そういった類の努力による結果である。

なかでも、「 準備 」 に手間をかける習慣を持つ人は、ゆとりを持った仕事ができることもあり、成功する確率が高いのではないだろうか。


プレゼンテーションの場合も、「 準備 」 が大切であり、それによって成否が決まるといっても過言ではない。

この場合の 「 準備 」 とは、資料の作成や、MC の練習などといった事柄だけではなく、事前の心構え、予測される質問への備えなど多岐にわたる。

たとえば、企業に就職する際の 「 面接 」 なども プレゼンテーション の一種だが、万全に 「 準備 」 を整えているという人は少ない。

予測もつかない質問に面食らうのは仕方がないとしても、「 志望の動機 」 などの、当然、尋ねられるであろう質問にもうろたえる人がいる。

質疑に対する 「 想定問答集 」 を準備して、面接者の質問に対し、さらりと答える人は、けして 「 口が達者 」 なわけではない。


さらに言えば、プレゼンテーション をすることが決まってから準備する人よりも、普段からその テーマ に対して 「 問題意識 」 を持っている人が勝る。

入社したその日から、「 自分はこう思う 」、「 自分なら会社をこうしたい 」 といった理念を追求するような姿勢が、いざという時の発言に現れる。

粋な会話ができるとか、パワーポイント の操作に長けているとか、そういう 「 小手先の テクニック 」 で競おうとする人は、だいたい失敗するものだ。

プレゼンテーション を受ける側が関心を持つ ポイント は、まず内容、そして、いかに内容が伝わるかという点と、発言者の 「 情熱 」 である。

発言者が信念と情熱を持ち、「 感動を呼ぶ プレゼンテーション 」 を行うことが、なによりも大事で、そのためには 「 準備 」 が大切になる。


きちんと準備を整えて プレゼンテーション に挑むことは、その成果だけではなく、その後の 「 スキルアップ 」 にも好影響を与え、成長につながる。

また、他人の プレゼンテーション に耳を傾けたり、わからない部分を積極的に尋ねることも、能力の開発には欠かせない。

社内で参考になる対象がなくても、技術を磨くことはできる。

たとえば、テレビ通販 『 ジャパネット たかた 』 の CM を観ながら、良い点を チェック してみるのも勉強になるし、教材としては面白い。

さらに、自分が同じ商品を視聴者に向けて紹介する 「 ロールプレイング 」 などを行えば、トレーニング としてかなりの成果が得られるだろう。


仕事の性質上、私は プレゼンテーション を行う機会が多い。

その度に、秘訣とか極意を尋ねられるのだが、技術面については 「 回数をこなせば、大抵は上達する 」 と答えるようにしている。

それよりも大事なことは、発表する中身 ( 商品なり、サービスなり ) に対する思い入れや、「 情熱 」 のようなものではないかと思う。

巧く喋ろうとか、その場しのぎの発言では、相手の胸に言葉が届かない。

誰よりも内容を理解し、周到に準備し、情熱をもって臨んでこそ、人の心を揺さぶることも可能で、それが本物の プレゼンテーション となる。


( 本日のおさらい )

「 プレゼンは、自分の “ 情熱 ” を知らしめる場である 」






↑押すと答えが出る エンピツ投票ボタン

My追加


 < PAST  INDEX  NEXT >


Oldsoldier TAKA [MAIL]

My追加