Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2004年11月14日(日) 頑張れ自衛隊


「 もしもあなたが、私の足元にハリネズミを投げこみ始めたら、

  私はヤマアラシをあなたの足元に投げつけますからね 」

                   二キータ・フルシチョフ ( 旧ソ連邦首相 )

If you start throwing hedgehogs under me,
I shall throw a couple of porcupines under you.

                          NIKITA KHRUSHCHEV



実に、正直な人である。

人間、やられたら ( あるいは、やられる前に ) やり返すのが普通だ。


フルシチョフは嫌いだが、アホの一つ覚えのように 「 戦争反対、自衛隊の派遣は違憲だ 」 と、心にもない台詞を繰り返す偽善者よりは信用できる。

そんな 「 エセ平和主義者 」 は、こちらが戦争を放棄すれば、戦争も日本を放棄してくれると思っているようだが、現実はそんなに生易しくない。

どこも攻撃せず平和に暮らしているのに、隣国は潜水艦を差し向けている。

日本の対潜哨戒能力は世界第二位 ( 当然、一位はアメリカ ) といわれているが、攻撃を仕掛けられないのだから、相手は調子に乗って暴れる。

日本の首相が靖国詣でをしただけで猛抗議するくせに、「 ごめんね、調べとくよ 」 の一言で、すべて真相は闇の中 ( 海底の中か? ) である。


我らが 「 平和大好き日本 」 は、不審船が通っても静観するだけで、相手が核爆弾を発射して、それが着弾して人が死ぬのを、まず見届ける。

それから、お偉いさん方が集まって、会議が始まる。

で、放っておいたら次に何をされるかわからないし、これで泣き寝入りとはあんまりなので、ちょいと威嚇の意味も含め反撃してみる。

すると、近隣諸国から 「 ほら、やっぱり日本は野蛮だ 」 と罵られ、呼応した野党が国会で吼え、人格破綻者は嬉々としてネットで国の悪口を書く。

平和は大好きだけど、国防には理解が乏しいので、一体、誰のために銃を構え、国を守っているのかわからないような状態に、陥ってしまうのである。


イラクに自衛隊が駐留することを肯定すると、他人事なので関心が無いように判断する 「 短絡思考の人間 」 もいる。

実際のところは、イラクで比較的に安全そうな地域に居たほうが、日本海で不審船の追尾などしているよりは 「 安全 」 ではないだろうか。

しかし、威勢良く 「 危険だからイラクから撤退させろ 」 と怒鳴っている連中が、「 不審船は危ないから、近づかないほうがいいよ 」 とは言わない。

イラクがどうなろうと知ったこっちゃないが、不審船は自分の周囲が危険に晒される可能性があるので、徹底的に見張って欲しいのである。

自衛隊の心配をしているフリをしながら、実際には 「 自衛隊は命を張って、俺を守れよ 」 と思っているわけで、そのほうがよほど 「 他人事 」 である。


それもこれも、日本が 「 平和 」 だから成り立っているような与太話なので、そういう傾向は、あながち悪い状態でもないのだろう。

だいたい、ネットで政府の悪口を吐き散らしている連中は、うまく社会生活に適応できていない者が多く、たぶん会社や家庭でも疎まれている。

どんなに世の中が平和でも、そういう輩は集団自殺したり、線路に飛び降りたりするので、あまりテロや戦争で命を落とす心配はないだろう。

問題は、そうじゃない 「 マトモな市民 」 の危機管理で、たしかに、イラクへばかり目を向けずに、不審船など、沿岸の警戒には力を入れて欲しい。

いづれにせよ、このごろは自衛隊の役割が大きくなる一方だ。


喧嘩や格闘技と同じで、「 専守防衛 」 は圧倒的に不利である。

核をはじめ大量破壊兵器の存在は、明らかに 「 先手必勝 」 の傾向を強めており、最初に大きなダメージを与えられる恐怖がつきまとう。

きれいごとの 「 武力では解決しませんよ 」 などという眠たい話はもちろん通じないし、最初に壊滅的な打撃を受ければ、反撃がおぼつかない。

もし、最初の一撃が 「 首都への核攻撃 」 だったり、アメリカ本土をも攻撃できるという 「 米軍最大の基地 」 を含んだ沖縄の制圧ならどうする。

当然、「 やられる前に、やっちまえ 」 などという乱暴な策もとれないけれど、領海内の不審船あたりは、制止に背けば撃沈してよいだろう。


自衛隊派遣に関する小泉批判で、一つだけ納得できる部分がある。

それは、小泉首相が 「 宿営地には危険がない 」 といっているけれど、とてもじゃないが信じられないという話だ。

これだけは、批判者のほうが正しくて、小泉首相は間違っている。

首相は、宿営地の危険を尋ねられたら、「 安全ですよ 」 などと嘘の発言をせず、「 危険だからこそ、自衛隊を行かせてんだろ、馬鹿 」 と言うべきだ。

自衛隊が危険な場所に出向くのは 「 可愛そう 」 ではなく、任務なのだから仕方の無いことで、人質になった物見遊山の連中とは目的が違う。


はたして日本は、この先も戦争と無関係でいられるだろうか。

先のことはわからないが、歴史を振り返ってみても、長い間、他国とのいさかいを起こさずに共存することは難しいように思う。

それは、外交上の問題よりも、経済の不平等や、飢餓、貧困といった地域の不具合が、大きなうねりとなって先進国を脅かすのではないかと思う。

幸せの絶対量は決まっていて、世界人類にまんべんなく分け与えるには量が少なすぎて、それがテロや戦争の引き金になる可能性も高い。

その日のため、自衛隊はイラクで経験を積んだほうがよいかもしれない。


( 本日のおさらい )

「 自衛隊の活躍にエールを贈りましょう 」






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