Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2004年11月04日(木) 道を拓く人


「 試合はワイフだ。 

  忠誠心と責任を要求されるが、達成感と安らぎを返してくれる 」

            マイケル・ジョーダン ( NBA バスケットボール選手 )

The game is my wife. It demands loyalty and responsibility,
and it gives me back fulfilment and peace.

                             MICHAEL JORDAN



イチロー、松井もすごいが、またすごい男が現れた。

日本人初の、NBAプレイヤー “ 田臥 ( たぶせ ) ” の誕生だ。


田臥の身長は 173cmと、日本人選手の中でも小柄な部類に入る。

よく、スポーツの世界では 「 心・技・体 」 の三拍子が揃っていることこそが好条件とみなされるけれども、競技によって、それぞれの比重は異なる。

バスケットボールにおいての 「 体格差 」 は、なかなか技術力で補えるものではなく、特に身長面でのハンディキャップは、圧倒的な不利につながる。

もちろん、小柄で活躍している選手も少なくはないのだが、小柄といっても、せいぜい 「 180cm前後 」 の選手を指す。

この身長で、世界最高峰のプロ集団から 「 戦力 」 として認められたということは、とにかく “ すごい ” ことなのである。


彼が期待通りの活躍を遂げたなら、おそらく日本国内のバスケットボール熱は高まり、競技人口の増加に貢献するだろう。

京の五条の橋の上、大男の弁慶が振りおろす薙刀から、ひらりと身をかわす牛若丸は、古今東西、日本人が好きなタイプの “ ヒーロー像 ” である。

もちろん、小兵というだけではなく、卓越した膝のバネや、スタミナ、敏捷性といった面で、彼には類稀なる才能と資質が備わっている。

2mを越す大男のガードをかいくぐり、俊敏なステップでコートを自在に駆け巡る田臥のプレーは、現地でも多くのファンを獲得するだろう。

バスケットは、日本では少し人気が薄い競技であることを残念に思っていたけれど、彼が新しい “ ムーブメント ” を起こしてくれるかもしれない。


新しいことに挑戦する人の姿には、新鮮な感動を与えられる。

まして、「 不可能 」 といわれ続けてきた障壁に、体当たりで風穴を開けるという偉業を成し遂げた勇者には、惜しみなく賞賛を贈りたい。

凡人はすぐに、「 体が小さいから 」 とか 「 教育機関がないから 」 などと、ことあるごとに 「 できない言い訳 」 を探してしまうものである。

しかし、必ずやり遂げるという強い意志と、不断の努力をもってすれば、たとえすべての夢は叶わなくとも、薄明かりでも道が拓けるのではないか。

彼の姿に、またひとつ勇気を与えられた気がする。


( 本日のおさらい )

「 どんな環境にいても、自分を磨くことはできる 」






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