春になると、やたら眠たいのは何故だろう。
全日空の機長が操縦中に居眠りするのは、ちょっと困ったものであるが。
会社員の場合は、企業から時間的な拘束を受けやすいので難しいけれど、短時間の睡眠で活動の成果を挙げるには 「 昼寝 」 が良いらしい。
一時間の昼寝は一晩の睡眠に値するという説もあるが、夜間帯にまとめて長く眠るよりも、昼夜に分けて休息を得るほうが、リラックスできるようだ。
実際、ある研究班による 「 記憶力テスト 」 で、90分の昼寝をしたグループは、しなかったグループよりも、正解率が 50%も上回ったという。
したがって、午後の活動を、より効果的に行うにも、昼寝の効用は高い。
自営業で、夜の睡眠が浅い人なんかには、さらにオススメである。
ただ、簡単に昼寝をするといっても、「 場所 」 が問題である。
自宅で働く人の場合は問題ないが、野外で仮眠をとるとなれば、人目やら、安全といった面を考慮しなければなるまい。
好天に恵まれた穏やかな気候であれば、公園や緑地でシートなど広げて、ちょっと横になるのも良い。
もちろん、目覚めたら財布が盗られているような環境や、ときどきレイプされるような場所では問題がある。
雨の日も、熱さ、寒さからも身を守れ、治安の整った場所が必要となる。
シティホテル、ビジネスホテルなどの一部では、あまり使われない昼間帯の客室を、昼寝のために廉価で提供するサービスを行っているところもある。
ただ、本格的にベッドで横になると、数時間も眠りこむ可能性が高い。
あまりにも長く昼寝をとりすぎると、今度は夜に眠れなくて、結局は寝不足という逆効果を招く危険もあり、それはそれで困ったものである。
私のオススメは 「 サウナ 」 で、大阪市内のサウナには 50分、90分などの時間貸しを行っているところがあるので、それをよく利用する。
風呂にも入れるので、汗をかいても問題ない。
昼寝において最大の敵は、「 携帯電話 」 である。
通信の進化は、より緻密なコミュニケーションの発達を促したが、いつでもどこでも連絡がとれるというのは、ときに面倒な事態を招く。
だいたい、電話で起こされるというのは寝覚めの良いものじゃないし、内容によっては、実に不愉快なものである。
当然、サウナなどでは携帯を外しているが、オフィスのソファで一眠りなんてしているときに限って、うざったい着信音が鳴り響く。
しかたなく電話に出ると、これが十中八九、どうでもいい内容なのである。
以前に比べると、電車や飛行機などで、よく眠るようになった。
きっと、知らない間に疲れているのだろう。
昼寝のことを 「 シエスタ = siesta 」 という人も多いが、これはスペイン語に由来しており、英語では 「 ナップ = nap 」 ともいう。
どちらかというと、ナップのほうが短時間の 「 うたた寝 」 という感じであり、シエスタの場合は 「 習慣的な昼時間帯の睡眠 」 という印象が強い。
ゴールデンウイーク後半も出かける機会が多いので、せいぜい 「 うたた寝 」 でもしながら、乗り切っていきたいと思う。
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