Tonight 今夜の気分
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2004年04月27日(火) 相性の問題


さすがに更新が滞ると、アクセス数も激減するようである。

しかし、ごく少数の来訪者のためにも、たまには更新したいと思う。


なんとなく、今年のプロ野球は面白くなりそうだ。

特にセリーグは混沌とした 「 団子レース 」 になっていて、しばらくは、昨年のように一球団だけが飛びぬけて首位を走るような展開になりそうもない。

ある球団が連勝したかと思えば連敗し、勝ったり負けたり、いったりきたりの状態が、開幕からずっと続いている。

こんな 「 いったりきたり 」 の状態を見て、「 まるで、二人の恋のようだね 」 なんて囁いているカップルも、日本中に一組くらいはいるかもしれない。

あまりたくさんいても困ったもんだが、まぁ、一組か二組くらいなら、そういう 「 困ったちゃん 」 がいても、秩序を維持するのに差し支えない。


春なので 「 恋の話 」 なんて書きたいと思うのだが、このところ忙しすぎて 「 恋する暇さえ、ありゃしない 」 という状態が続いている。

そこで、「 他人の恋の話 」 でも書いてみようと思う。

男女の仲というのは複雑で、外見上 「 お似合いに見えるカップル 」 でも、なかなか上手くいかなかったり、不釣合いに見えても円満だったりする。

私は、男女関係において最も重要なポイントを 「 相性が合うかどうか 」 だと考えているので、それこそ他人には解り得ないものだと思う。

実際、過去に交際して長く続いた相手の人は、「 なんとなく居心地がいい 」 とか、「 リズムが合う 」 みたいな、論理的に解説できない共通点がある。


ただ、同じような恋愛の失敗を繰り返す人の場合は、相性がどうこうという以外に、どこか反省すべき問題点が隠されているのではないかとも思う。

ある知り合いの女性に、とても美人で 「 とりたてて欠点のない人 」 がいるのだけれど、どうも同じような 「 破局 」 が続いているようである。

最初は男性のほうが情熱的に言い寄ってきて、いつの間にか離れていってしまうということが、パターン化している様子なのだ。

昔から、「 ブスは三日見たら慣れるが、美人は三日見たら飽きる 」 などとも言われるが、中には一人ぐらい 「 飽きない 」 相手がいてもよさそうだ。

とりあえず美人だから口説き落として、そのうち飽きたから別れたのだと 「 相手を悪者にする 」 のは簡単だが、はたしてそうなのだろうか。


そういう女性は周囲から、男性の価値を見極める眼がなくて 「 ヘンな男 」 ばかりと付き合う性癖があるように思われがちである。

俳句みたく五七五調で准えると、「 ロクデナシ ばかりに惚れる 悪い癖 」 といったところだろうか。

前述の彼女の場合、別に不倫とかしているわけではないし、相手の職業は、上場企業の会社員や、医者など、所得の安定している人ばかりだ。

当然、お金を持っているからといっても、酒や博打や他の女性に溺れるようなところがあっては 「 ロクデナシ 」 だが、そういう欠点もないという。

むやみに暴力を振るうわけでもなく、しいて 「 ロクデナシな要素 」 を挙げるとすれば、それは、彼女を捨てるという部分にほかならない。


別に、「 だから、相手じゃなく、君に問題があるんだよ 」 などと彼女を責めるつもりはない。

もし、彼女がこれを読んで 「 私のことだわ 」 と思い悩む必要も無い。

なぜならば、そんな女性は 「 特別な存在 」 ではなくて、むしろ、どちらかといえば 「 ありがちな存在 」 なのである。

容姿端麗で、気品と教養に溢れる彼女の、はたしてどこが悪いのか。

どこも悪くない。「 窮屈で疲れる 」 点を除けば。


勘の良い読者はお気づきだと思うので隠さないが、「 ロクデナシの一人 」 として本音を語ると、それこそが続かなかった最大の原因である。

そんなに 「 窮屈で疲れる 」 のなら、どうして付き合ったのかという点には、少し弁明の機会を与えて欲しい。

たとえば食事を例に挙げると、彼女は 「 シーフードや野菜が好き 」 なのだと言い、私も同じであると答えた。

彼女がシーフードや野菜を好きなのは、それが 「 ヘルシー な食べ物 」 であるという理由からである。

私の場合は、「 単純に美味いから好き 」 というだけで、特にヘルシーというコンセプトにこだわった食生活など、最初から望んではいなかったのだ。


だから、同じシーフード仲間でも 「 ヘルシー 」 とは程遠い、毒々しい酸味にインパクトのある 『 よっちゃんイカ 』 なども、私にとっては大好物である。

野菜を主原料にしていても、「 かなりカロリーが高め 」 なスナック菓子が、たまには食べたくなることだってある。

彼女にしてみれば、「 最初は気が合うと言ってたのに、途中で豹変した 」 ように思っているのだろうが、それはちょっと違う。

私は 「 シーフードや野菜が好き 」 とは言ったが、彼女が崇拝する 「 ヘルス・アンド・ビューティ な ライフスタイル 」 に、共感すると言った覚えはない。

彼女が何を召し上がろうとご自由だが、こちらの 「 食べたい物 」 まで制約されちゃうと、かなり窮屈な思いを強いられるのである。


美貌と魅力的なスタイルを維持するために、毎日、数種類のサプリメントを服用することも悪いことではないが、「 こちらにも強要される 」 と困る。

もともと 「 薬や病院が嫌い 」 だし、化学の力を借りてまで、特別に長生きしたいなどとは思えないのである。

もちろん、彼女が 「 毎日、必要な栄養素 」 として、おススメしてくれることが悪気ではないとわかってはいるけれど、やっぱり嫌なものは嫌なのだ。

もしも、彼女と結婚でもしたら、台所でサプリメントをすり潰して、こっそりと味噌汁の中にでも混ぜられてしまうのではないかと、本気で心配した。

たしかに、一つ一つは些細な事柄で、耐えられないほどのことではないけれど、だんだん辛くなってきて、だんだん距離を置くようになっていったのだ。


恋愛中の男女に限らず、夫婦でも、友達にしても、「 だんだん離れていく 」 ことの背景に、「 だんだん耐えられなくなる 」 事柄が潜むことは多い。

信念を貫くのも悪くないが、ちょっと相手に合わせたり、自分の主義主張を引っ込めるだけで、案外と上手くいくこともある。

人それぞれ、生い立ちも環境も違うのだから、なかなか自分の感性に適合する 「 相性 」 の持ち主に、めぐり合う可能性も少ないように思う。

そう考えると、「 相性 」 とは、もともと先天的に保有している要素だけでなく、好きな相手のために創造していく部分が、含まれるものかもしれない。

まぁ、そんなことを言ってる自分のほうが、頑固で、融通の利かない部分を多く持っていることも事実で、あまり説得力のある話ではない。


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