高校野球と、プロ野球と、メジャーの試合が同時期に鑑賞できる。
子供の頃の私みたいな野球少年には、楽しくてたまらない話であろう。
大人になっても野球が大好きで、頻繁に球場へと足を運んだり、あるいは自宅でビール片手に、テレビを観て一喜一憂する人たちがいる。
自分も野球は好きだけど、子供の頃のように 「 生活の一部 」 であったり、それが 「 最大の関心事 」 だったりすることはなくなった。
テレビ相手に、届くことの無い声援を、贔屓のチームに送ったり、敵チームを野次りまくる楽しさを、いつのまにか忘れてしまったようだ。
それについては、「 大人になり成長した 」 というよりも、「 情熱を失った 」 ような気がして、なんとなく淋しい感じである。
別に 「 どうでもいいこと 」 と言う人もいるが、その観点から突き詰めると、スポーツや芸術のすべてが、まるで 「 どうでもいいこと 」 になってしまう。
日米の野球交流である 「 親善試合 」 は、過去に二度、球場で観た記憶があるのだが、最初は大阪で 万博 が開かれた 1970年の話である。
サンフランシスコ・ジャイアンツが来日し、甲子園でも試合が行われるというので、家族揃って観にいった。
なにぶん10歳の話なので、試合の詳細 ( どっちが勝ったとか ) は覚えていないが、阪神電車、百貨店に張り出されたポスターの記憶は強い。
二度目は 1998年で、さほど野球に興味は無かったのだけれど、当時交際していた女性と、「 たまには変わったデート 」 と思い、チケットを取った。
このときは大リーグ選抜チームという豪華版で、マグワイアと本塁打王争いを演じた サミー・ソーサ が、来日メンバーの中心となっていた。
専門家じゃないので詳しくはわからないが、昨日の阪神対デビルレイズ戦、巨人対ヤンキース戦などを観ると、昔ほどの実力差はないように感じる。
これは、日本の選手がメジャーで活躍していることでも証明されているし、鳴り物入りのメジャーリーガーを招聘して、通用しない例もある。
ただ、選手の風貌や、振る舞いを見ると、メジャーの大物選手というのは、どこか余裕があるというか、日本人選手にはないオーラが出ている。
これは多分、もらっているギャラの違いで、ヤンキースの全選手の年棒を合わせると、なんと 200億円を超えるのだという。
ちなみに、広島カープの全選手の年棒合計は約 20億円で、その点からみると、技術より経済の部分で、日本はまだ 「 野球後進国 」 なのかと思う。
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