Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2004年03月11日(木) マック の新商品戦略


ヨーロッパ旅行を計画される人が、イギリスを加えることに反対はしない。

ただ、留学とか、長期滞在を検討されているなら、忠告したい点がある。


それは、「 食べ物が美味しくない 」 という点である。

最初に訪問した際は、たまたま美味しくない店ばかりに遭遇したのだろうかとも思ったが、どうやらイギリス料理というのは、世界的に不評のようだ。

かの有名な作家 サマセット・モーム も、次のような言葉を残している。

「 イギリスで満足のいく食事がしたいなら、朝食を一日三回とることだな。 」
To eat well in England, you should have a breakfast three times a day.

欧米の朝食というのは、だいたい似かよっているので、朝食だけがなんとか食事の体をなしていると、イギリス食を皮肉った名言 ( 迷言? ) である。


その中にあって、『 Fish & Chips 』 という食べ物だけは、個人的な嗜好かもしれないが、けっこう気に入って食べていた。

とにかくこれはイギリス人にとって “ 国民食 ” みたいなもので、どこの街角でも売られているし、どこのパブに入ってもメニューに存在する。

いわゆる白身魚 ( fish ) のフライと、フライドポテト ( chips ) のセットだが、塩味か、ワインビネガー ( ワイン酢 ) などをつけて食べる。

フライにする “ 衣 ” は、小麦粉と卵をビールで溶くという一工夫があって、揚げたあとのサクサクとした食感は、その効果によるものだという。

使用する魚は、タラかヒラメみたいな淡白な白身魚だと思うが、食べやすいように骨は取り除いてくれているので、歩きながらでも食べられる。


このところ、牛の BSE 問題、鶏のインフルエンザ問題などが相次ぎ、食品の安全性については、なにかと心配事が多い。

魚に関しても、「 鯉ヘルペス 」 などの騒ぎは発生しているけれども、いまのところ海水魚に対する心配は、あまり無さそうな気配だ。

だから、鶏肉加工品などを主たるメニューにしているファーストフード店などは、この 『 Fish & Chips 』 を採用してはどうかと思っていた。

ケンタッキーフライドチキン各店では、従来からメニューに含まれていたが、あまり積極的に “ 前面に押し出す商品 ” としては扱われていなかった。

それに、何度か食べたこともあるのだが、本場のソレとは味も食感も程遠く、ひどいときには中まで火が通っていなかったりして、イマイチであった。


昨日、久しぶりに マクドナルド へ寄ったら、『 フィッシュ マックディッパー 』 なる新商品が目に留まったので、試しに食べてみることにした。

こちらも、本場の 『 Fish & Chips 』 とは似て非なる商品だが、なんとなく魚の鮮度が保たれていて、まあまあ美味しいような感じがした。

いづれのチェーンも冷凍の素材を使っているのだろうが、やはり売れている店の商品のほうが、回転が早いため、品質の劣化が遅いのかもしれない。

マクドナルド の サイト を観ると、これは単純に 「 魚のフライ 」 ということではなく、「 特製ソース ( dip ) につけて食べる 」 ことを特徴としている。

消費者に、「 鶏がダメなので、魚にしました 」 という説明ではなく、食べ方の新提案として発信する手法が、牛丼チェーンとは違って優れている。


揚げ物なのでカロリーが低いとは思えないが、お子様がスナックとして食べるには、きっと魚のほうがヘルシーだし、良いのではないかと思う。

最近の日本人は魚を食べない傾向にあるので、これが流行って、家庭でも作る人が増えたりなんかすると、それも結構なことだろう。

若い衆が “ キレやすい ” というのも、一説には カルシウム が足りないせいであるともいわれているし、鶏から魚への移行による効能は多い。

ソースは二種類から選べるようになっていて、私は 「 タルタル 」 を選んだのだが、ピクルスも入っていて、なかなか、ちゃんとしたものである。

マクドナルド には飽きてしまい、最近はあまり利用する機会も少なかったのだが、これを目当てに、少しは行く機会が増えるかもしれない。






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