ごく稀にだが、面白い夢をみることがある。
今朝の夢もその一つで、とにかく支離滅裂な話だった。
どこかのテーマパークに自分がいて、知らない男女達と、なにやらイベントの打ち合わせをしている。
その中にいる若い女性の一人が、いまから火星に旅立つのだが、初めての飛行なので、ずいぶん不安に感じている様子だ。
そろそろ出発の時間なのに、どうするよということになり、じゃあしょうがないから、私が代わりに操縦しましょうと提案する。
そのときの私は、「 ついこの前も月まで飛んだばかりだしね 」 と話し、私も周囲の連中も、なぜか納得している様子である。
で、「 まぁ、火星のことは置いといて、とりあえず次の100m競争だけれど、どこでやる? 」 と、別のイベントについて考えている最中に目覚めた。
たぶん、すごく短い夢だったように思うが、面白いのは、壮大な宇宙の話をしているのに、周りにロケットもなければ、そのような設備もない。
参加者は皆、普段着で、あまり真剣な面持ちでもなさそうだ。
昔、心理学を少しかじったことがあって、夢分析についてはある程度の知識があるつもりだけど、こういうのは分析しにくい。
宇宙のことは話題に出ているだけなので、それは 「 宇宙の夢 」 とは言い難いし、実際に飛んでいたりする場面もまったく無い。
終始、ただ単に路上で話し合いをしているだけで、デカい話の割にはチンケな背景しか出てこず、ずいぶんいいかげんな夢である。
興味深いのは、自分が 「 ちょっと前にも月へ行ったし 」 と話している部分で、そういうデタラメを他人に語る夢というのは、初めての経験だ。
夢の時点で、それは嘘を吹聴しているのではなく、たしかに月へ行ったものと自分で思い込んでおり、その理由がちょっと思い当たらない。
また、火星に行くという大それた話と、100m競争のイベントを同列に扱う登場人物たちのリアクションも、ずいぶん現実離れしている。
無理やり解説を付けるとすれば、「 未来 ( 宇宙 ) も大事だけど、目の前の現実的な問題もちゃんとやらないとね 」 みたいな心理分析だろうか。
それが当たっているかどうか定かではないが、予知夢 ( 夢の影響で行動を制御されるなどして、夢が現実になること ) でないことはたしかだろう。
過去に覚えている一番印象的な夢は、20代前半にみた夢の話。
大阪府堺市 ( 知らない場所なのに、そこが堺市内だと思い込んでいる ) で、自分が夜道を一人で歩いている。
すると、前から浮浪者の集団がゾンビのようにフラフラと歩いてきて、なんとか避けようとするのだが、体にぶつかってくる。
だんだん恐くなって懸命に避けながら進むのだが、行けども行けども相手の数は増え続け、道路のほかに避難する場所も見当たらない。
ついに、自分は取り囲まれ、首には腕を回されて、体中から自由が奪われ、もがけど、もがけど、振りほどくことができなくなってしまう。
苦しい、苦しいともがきながら、なんとかそこで目が覚めた。
同じベッドでは、当時交際していた少し太めの女性が、私の首に腕を回し、ちょうどプロレスの 「 コブラツイスト 」 をかけた状態で、眠っている。
彼女だけ眠った状態で、なんとか体を離し、しばらく様子をみた。
すると、何度も向きを変えたが、やっぱり 「 抱きまくら 」 のように、腕と足を絡めてきて、かなり強烈な力で挑んでくる。
それは、抱くというよりも 「 絞める 」 といった形容が妥当で、目覚めたあとも悪夢が続いているようで、身の危険を感じてしまった。
ほどなく彼女とは別れたが、もちろん、その出来事だけが原因ではない。
ただ、その後 「 体重のある甘えん坊さん 」 とは、あまり深いお付き合いをしないようになった気がする。
それは、トラウマというほどのことではないし、女性を見た目で判断するということでもないと思うのだが、結果的にそうなっているのだ。
よく思い出してみると、若い頃はポッチャリした女性が好みだったはずが、いつからかスレンダーな女性との交際が多くなっている。
ちなみにそれ以来、「 首を絞められる夢 」 を見たことはない。
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