部長motoいっぺい
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2003年02月16日(日) マイケル・ブラウン(前編)

数週間前のこと。

夜、僕の携帯に一本の電話がかかって来た。
その時間帯の携帯電話の着信は、日本からの緊急支援要請のことが多く、「をを!仕事かいな」と思って携帯を手にとって見ると、見知らぬ電話番号からの電話である。

電話の主は、若い女性であった。

「マイケル・ブラウンと話したいんだけど」

とか言う。
無論、間違い電話であるため、

「You have wrong number.」

といって、電話を切ろうとした。
普通はここで、

「Sorry」

と終わるところなのだが、彼女は

「マイケル・ブラウンがそこにいるのは、分かっているんだから、出しなさいよ!」

といって譲らない。
そこにいるも何も、これ携帯電話だし・・・と言ったのだが、頑としてつないでくれとの一点張り。
といっても僕にもどうしようもないため、

「いるもいないも知らないんだから、あなたのお役には立てないよ」

と電話を切ろうとしたところ、

「そんな意地悪言わないで・・・Emergencyなんだから・・・」

と今度は泣き落としにかかってきた。
怒られようが、泣かれようが、緊急事態であろうが、全く手がかりも無い人にはつなぎようも無いので、僕は電話を切った。

(明日に続く)


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