ようやくお盆に録画した番組を観ることができた〜
「池上彰の戦争を考えるSP」
はい、一歩遅れてるなってのは分かっておりますよ。
分かっていつつ、感想をかかずにいられなかったという……
いや、この時代は私の中でとても興味深い時代なんですよ。はい。
というわけで三時間近くテレビに張り付いてたわけですが。
番組自体はよかったです。
池上さんの説明も分かりやすかったし、内容も興味深かったのですよ。
自分が学んできたものを思い返すこともできたし「ここはこうだったんだな」と改めて知ったりもできたし。
でもね、いくつか「うーん」と唸ってしまったり「ここはもうちょっとなぁ」と思うこともあったのですよ。
これはナビゲーターの池上さんのせいではなく、番組の編成上としての問題と言うか。
まぁ、私の要望みたいなもなんですけどね。
まず、本題の途中に挟まれた「サラエボ内戦」は同じキャストで別の時間枠で取り上げてもらいたかったなぁというのがひとつ。
現地取材の上でのリポートや課外授業がとても良かっただけに、内容時間が短すぎた〜
もっと現場の声に触れて欲しかったし、戦争と内戦の根本的な違いを深く突っ込んで欲しかったなぁという所です。
次に、上記を踏まえた上での発言ですが。
サラエボで起きた虐殺事件を挙げるなら「南京事件」もちゃんと挙げるべきでしょう、と。
せっかく番組の最初で中国の侵略に触れてて、ゲストが「(当時の日本は)被害者だけでなく加害者でもあったのかも」という声を上げていたのに、虐殺についてあっさりスルーした番組構成が悲しかった。
南京事件に関しては未だに被害規模の真相がはっきりしない上、色々な説が出てるので、深く突っ込めないのかもしれませんが。
せめて虐殺行為があの時代にもあったのだと一言言うなり、映像なりで伝えた方がよかったんじゃないかと思うんですよね。
なのになぜあのバンザイ映像……orz
まぁ、太平洋戦争に重点を置いていたから、そこまで気が回らなかったのかもしれませんが。
その二点だけはどうも気になって仕方なかったです。
あとはよかった。山本五十六の話は私も最近になって知ったのですが、彼は本当冷静さと先見の明があった人だなぁ、と思います。
戦争、って言葉を聞くだけで気持ちが重くなったりしますが。
人や国にとって「本当にやばい時」が何なのか知るきっかけになると思うんですよね。
それでいて(テレビでも言っていましたが)戦争を終わりにすることの方が始めることより難しいのかもしれません。
戦争当時、日本の敗色が濃厚だったのに、降伏をなかなか受けなかったのは「今まで死んだ人の命が無駄になってしまう」という考えがあったからだと言われています。
その気持ちは分からなくもない。ゴミのように散った命だって、ある人にしてみればかけがえのない存在ですから。
でも一時の感情や感傷だけで自分たちの生活や国までも滅ぼしてしまう存在はない方がいいし、早く終わってくれた方がもっといい。
そう考えると、当時の日本がどれだけ行き詰まっていて、先の見通しができていなかったかを思い知らされます。
事実アメリカには情報が筒抜けだったわけですからね。
争いはただ、悲しみと憎しみを植え付けます。
まだこの世界には大なり小なりの戦争があって、どこかで血が流れていますけど、
できることならお互いの命をいたわり、思いやれる人、国家が増えていきますように……そう願わずにはいられません。