平素に在り

2004年06月10日(木) 背負って生きる

クライマーズ・ハイ、読了。

何かに気づかされた、という気分。

「心とか、気持ちとかが、人のすべてを司っているのだ」

「俺はね、自分の死を他人におっかぶせて苦しめるってやり口が許せないんですよ、最も卑劣な死に方だ」「もう言うな!」

「下りずに過ごす人生だって捨てたものではないと思う。生まれてから死ぬまで懸命に走り続ける。転んでも、傷ついても、たとえ敗北を喫しようとも
また立ち上がり走り続ける。人の幸せとは、案外そんな道々出会うものでは
ないだろうか。」

とにかく、構成に無駄がなく一気に読まされた。

自分を省みた。どうしても逃げ出したい過去がある。
1日としてそのことを忘れたことはない。いや、忘れようとして、過激な行動に逃避しているのかもしれない。これからも忘れる事のない過去。
彼女に対してもう十分に涙を流したのではなかろうか。
呪縛ではなく、背負って生きていく時期に来ているのだろう。

自殺をした彼女。周りは第三者だから慰めも非難もある。
自分の中では「自分が殺した」と今でも思っている。苦しい。
こんな自分でも自己肯定しないと生きていけない。
清廉潔白ではないけど、懸命に今を生きることしかできない。

世の中、みんな一つや二つ取り返しのつかない失敗や敗北を経験するはずだ。そのときに、もう一度立ち上がることだけが大切なんだ。
冷め切った情熱にわずかに火を灯してくれたいい本だった。

もうそろそろ、しっかり向き合ってもう一度走りださないと・・・

とにかく、勇気と感動を与えてくれた横山秀夫に感謝。


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