どうしても一緒にいてほしい。



“アドレス変更しました!”


スイッチが入れ替わったのは、なんてことないメール。
ただその相手はもぉとっくに登録消去した人だった。

この日記にも書いた、春にちぃを好きだと云ってくれた人。

ちぃがあの、彼、を好きなんだって認識するキッカケを作った人。



「話したいことがあるんだけど」

同じバイトで違う時間に働いてたひとつ年上のバーテンダー。
その人がバイトをやめる日、帰るちぃを呼びとめてそう言った。
断る理由もなくてそのときに初めてアド交換をして。
それから何日か後、誘われて飲みに行くことになったんだ。


予感はしてた。



そのくせなにも考えてなんかなかった。

でもいざその人と向かい合うとなぜか、彼、のことばかり。
なにかとちぃが話題にするのは、彼、のことばかりだったんだ。

その人と、彼、は同じポジションの入れ替わりで、
お互いに何度か顔を合わせて、お仕事を引き継いだりしてた。
だからその人も、彼、のことを知ってはいて。


「すごいかっこいい人だよね。
 やっぱ女のコってあぁいう人好きなんでしょ?」


「でもあたしはタイプじゃないなぁ」


平然とした顔してたけど、内心ドキっとした。
その頃はまだ、ちぃにも彼を好きだなんて自覚はなくって、
でも誰にも言ってなかったけど、気になる存在ではあったんだ。

結局その夜、その人に告白されて、
その人の真剣さがすごく嬉しくて悩んで考えた。

そんなときに丁度、彼、と2人で話す機会が何度かあって。

支離滅裂なちぃの話しに真面目に応えてくれる姿勢とか
遠慮なく思ったことを言ってくれるとことか、好きだとおもった。




それがキッカケだった。

もしかしてその人がちぃを好きだなんて云わなかったら、
いろんなこと、今とは少し違ったのかなぁ、なんてまた考えて。
そしたらなんかいろんなこと思い出してきたりして。

いてもたってもいられなくなって、ひとりで車を走らせた。

見つけられるわけもないのに彼の姿を探した。
一緒に行ったところ、コンビニ、ラーメン屋さん、CDショップ。
いっぱい探しまわったのにどこにもいなくて、
でも逢いたくて逢いたくてたまんないのにどこにもいなくて。

やっぱり冷静でなんかいられなかった。

どうしてこんな気持ちに戻ったりするんだろう。
あたしはあのときとなんにも変われてなんかいないの?



淋しさに押し潰されて

また壊れていくのかとおもうと

それ以上の恐怖はなかった。



一生、こんなちぃを繰り返すのかな。



ねぇでもこの気持ちぜんぶどうしようもないの。

こうなってまで彼を愛しいと想ってしまう気持ちも
底なし沼みたいな淋しさも、誰もわかってくれないの?

安定した幸せなんかいらない。





彼、の、傍にいたい。





ねぇやっぱり好きだって、云っちゃダメかなぁ。

もぉ間に合わないのかもしれないけど、
でも受けとめてもらえなかったとしても気持ちは変わらない。

ちぃはずっと傍にいたいよ。
2006年12月14日(木)

魔法がとけるまで。 / ちぃ。

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