こころからしあわせに。


大丈夫。

だって、しあわせになるんだ。彼は。

もう理不尽に傷ついたりすることなく、笑顔でいられるんだ。

彼が、偽りなく、また彼に戻るだけ。それだけだもの。

なにも悲しいことなんかない。

良かったね、って。お疲れさま、って。ありがと、って。

あたしはそう言って、ここから手を振ればいいだけ。


大丈夫。大丈夫。

なにも不安なことなんかない。

あたしはあたしで、歩いていけばいいんだ。

泣き顔の彼を抱き締めることすらできない、あたしは。

一緒に泣いて、一緒に笑って、それが、たった一瞬でも。

その、たくさんの一瞬を胸に抱いて、

ずっとずっと、ひとり抱き締めていればいい。それでいいんだ。


彼はしあわせになるために、「さよなら」を決めた。

みんな同じだよね。

なにもかも抱えたままでしあわせになんてなれない。

しあわせになるためには、なにかを捨てなくちゃいけない。

みんな、しあわせに、なりたいから。こころから。


大丈夫。大丈夫、大丈夫。

これからも、同じ空の下、同じ空気を吸い、同じ太陽の光を浴びて、

きみと、あたしは、同じこのときを生き続けていく。

決して交差することのない、別れ道でも。


ねぇ、きみは。

きみはそれで、しあわせになれるんだよね?
2005年03月18日(金)

魔法がとけるまで。 / ちぃ。

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