どんぐり1号のときどき日記
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2005年05月02日(月) 「アイコン」を聴く

 世の中は連休らしいが、めちゃくちゃ忙しい。
 やはりこれはマジメに仕事を考えた方がいいかもしれない。子供の事を考えると、ここで菅田のようになる訳にはいかないのだ。それが彼の遺言の一つだと思う。

 さて、昨夜はウェットンとダウンズの「アイコン」を聴いた訳である。
 間違いなく「ロック・オブ・フェイス」の延長線上にある作品であり、ウェットンの作った曲とジェフの作った曲に大きな違いがないのは、やはりアレンジの妙とエンジニアの腕なのだろうか。全体に淡々と曲が流れていくように感じる。それでも時々、イエスの「90125」を聴いているような錯覚に陥るのは不思議である(別に不思議でもなんでもないか)。
 ただ、一曲でいいからハードな曲も欲しかったと思うのは身勝手かもしれないが、この構成ではライヴであまり体力を必要としない、いかにも現在の彼等向けの曲層だと思うのは考えすぎだろうか。
 彼等も若くはないのだ。体力は落ちているだろうし、テクニックも肉体の限界がある以上、どうしても衰えてくる。さらにいつも昔の曲をやるだけでは面白くない。そういう様々な思いが交錯して、現在のようなアルバムができる、と考えるのは穿ちすぎか。

 そして一曲だけアニー・ハズラムが参加しているが、残念ながら声の質は多少落ちている。もちろんうまいにはうまいのだが、やはり黄金期を知っている身としては、どうしても脳内で比較してしまう。
 それでもこのアルバムに引っ張り出してきた事は、賞賛に値すると言っていい。こういうのがカンタベリー系と言われる繋がりなのである。

 いずれにせよ音楽であるからには、オーディエンスが楽しめれば、それはそれでいいのである。
 とは言っても、オーディエンスが何を求めているのかで、全然違ったものになるのは当然で、例えばクリムゾンのようにいつも新しい事をやっても、かなりの人に最後に喜ばれるのは「レッド」であり「太陽と戦慄」であるというのでは、やはりオーディエンスの質を問われる事となる。
 ミュージシャンがプログレッシヴであれば、我々もそれを理解しなければならないのである。


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