2003年04月21日(月) |
創作バレエ作品「化身」 |
4月13日(日) 多胡寿伯子ダンス・コンテンポラリーVol.13で創作バレエ作品「化身」を上演しました、ヴァイオリン、シンセと雅楽楽器、能管、篠笛、小鼓、大鼓の音をパソコンで打ちこみ、なおかつ生音でそれらの楽器が入るという楽曲にしました、オーケストラピットには僅か三人しかいないのですが、出てくる音は凄まじいものがありました。 今回特に実験ともいうべき事柄は男女二人のデュエットを能の中之舞いを用いた事です、最初はシンセのメロディーに能管、小鼓、大鼓を打ちこみで入れて、曲を仕上げました、それに多胡先生が振付をして、尾本安代さん桝竹真也さんがその振りをつかんだところで、生の能楽にしました。 最初お互いに不安はありましたが、西洋のバレエは物の見事古典能にフィットしました、大変な驚きでした。
それともう一つ舞台の中央に大太鼓を置き、祭の場面です、コスチュームはバレエのスパッツの上に半被ほ着るという簡単なものでしたが、そのフォーメーションは日本の祭に相応しく、日本舞踊を見ているようでした。
このことは以前レニングラードバレエ団の太鼓作品の創作に付き合った時、もっと時間があればロシアの人達にも理解出来たと思うのですが・・・、現在、ロシアのバレエ団は日本の古典作品に大変興味を持っているのです、もし多胡先生が振り付けをすると今度は成功するかもしれません。
今回感じた事はバレエ団に付き合うスタッフの体質が古いなーという事です、スーパー歌舞伎の音楽制作に付き合った経験かせ言うと、創作物の時は総合芸術として全ての舞台関係者がアーティストであるべきだと思います。 創作に「前例がない」なんていうお役所言葉はいらない!という事を強く思いました。 前例のない物真似をしないという事が理解出来ない人達は、長くバレエの古典作品携わってきたからなのでしょう、今ヨーロッパでは日本で生まれた素晴らしい古典を学ぼうという機運が盛り上がっています。 僕が予言しているように、やがて西洋の人に日本の古典を習う時代が来るかもしれません・・・。
※なおこの「化身」のサウンドトラックCDが完成しています、¥1,500-(送料別)です、ご希望の方はE-Mailで知らせて下さい。
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