新知庵亭日乗
荷風翁に倣い日々の想いを正直に・・・

2002年11月28日(木) 紬、ハブ、海亀

Shinchanのお父さんの従兄弟さんは大島紬のデザイナーのお仕事をしています、仕事のお部屋には沢山の綺麗な絵が飾られていました。
「Shin坊、工場ば行ってみるか、泥でな、着物の糸を染めるんや、こいがよか色出すための大事な仕事なんで」
「しんたん・・・絵・・・好き」
「そいな、あん美加が着とる着物もここで織ったと、ばあちゃんも織ってるんや」



大島紬制作過程

http://www.wa-gallery.com/kimonogallery/spot/spot1.htm

「Shin坊には少しむつかしかねー、じゃどんおいが描いとる絵はのー、ハブちゅうヘビの柄なんや、噛まれたら死んでしまうぐらい、強か毒を持とると」
「・・・ハブ???」
「奄美にはハブセンターちゅうのがあると、Shin坊行くか?」
「・・・うん!・・・」
どげな?」「・・・きれ・・い・・」
「な!綺麗と!おもしろか子なー、こいハブ見て綺麗なんちゅうた子始めてな」



※ホンハブ(怖ーいZO!それでもクリックする?)
http://village.infoweb.ne.jp/~fwic4591/snake/kusarihebi/text/habu.htm









「こんハブの皮とこん紬、よう似とるやろ?オイはこの図柄が好きでのー、ハブと睨めっこばするとよ」
「・・・えー!にら・・・っこ!」
「そいな、でこん絵ば描いて、そいが紬になるとよ、まーの、時間がかかっとよ、こん紬で良か自動車ば買えるん値段ばするたい」





 そしておじさんは夜遅くに海につれていってくれました。
「Shin坊、今夜あたり亀の赤ちゃんが海に帰るとよ、卵を自分で破ってのーひろーい大きか海に帰るとよ」
「・・・たま・・ご・・・うみ?」

 そしてShinchanが眠くてうとうとしてた時、カシャカシャと音がしました。
「しー」


・・・大きくなったら・・・会おうね・・・ここで・・・Shinchanまた・・・くる・・・待ってね・・・


※奄美大島紬サイト
http://www.oshimatsumugi.or.jp/index.html


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