新知庵亭日乗
荷風翁に倣い日々の想いを正直に・・・

2002年10月07日(月) ロバのパン




♪ロバのおじさん チンカラリン チンカラリンロン やって来る ジャムパン ロールパンできたて やきたて いかがです チョコレートパンも あんパンも
なんでもあります チンカラリン

遠くからだんだんと、チンカラリンの歌が聞こえてきました。ペスが玄関でワンワン吠えます。
 ある日お母さんがわざわざロバ君のパンをShinchanのために買ってきたのですが、蒸しパンよりもジャムパンのほうが好きなShinchanはペスにパンを上げました。
 ペスはそのパンをロバ君が運んでくるのをよく知ってました。「ク―ン、クンクンワン!」「・・・・」しかたないのでペスを連れて表に出ました、するとペスは歌が聞こえる方へグングン引っ張って行きます。
「これ三つちょうだい」と知らない子供が言っています、「赤ちゃんが食べてもえーような柔らかいパンある?」と又知らないおばさんが言っています。
 「まだまだぎょうさんあるよって、どれでも選んで下さい」とロバのおじさんが言っています。


[・・・おかあちゃんが買ってくれたパンはこんなに可愛いロバさんが持ってきてくれるんや・・・]とShinchanは嬉しくなってロバ君とペスと一緒に何時までも歩きました。

「パン売りのロバさん」の音楽 矢野 亮作詞 豊田 稔作曲
キングレコード 近藤圭子 歌
http://www.at.sakura.ne.jp/~hoka-pan/roba/robamidi.htm







空には雲が赤くなりShinchanの足絵のようになりました。
「僕、もう遅いから帰りやー、おかあちゃん心配してはるよ」
「・・・」
「どこからついて来たんや?」
「ワン、ワン」
「困ったナー、僕、迷子になったんや、ほな交番さんに行かなあかんナー、でもこのへん何所にあるかナー」

ペスがなんやらロバ君とお話をしています、「クンクン」「ブルブルヒヒ―ン」
「そうか、今来た道をもどるんか」
 そしてShinchanはおじさんの隣に乗っけてもらいました、「僕、おっちゃんと一緒にロバ君の歌うたおかー」「何度も歌うとロバ君も、じょうずヤーと言うて首ふるよ」「♪ロバのおじしゃん チンチャラリン・・・」と少しだけ歌う事が出来ました。ペスも歌いました。
 ペスがワンワン吠えたら、そこにお母さんが立っていました。又お母さんは泣いていました。
「本当にすみませんでした、ご迷惑をかけました。」
「お礼はな、このロバ君とワンちゃんに言うて」
そしてお母さんは残っていたパンを全部買いました。

ペスとロバ君はまだお話が続いています・・・。 





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