2003.06.05 (Thu) 17:09:52
過ぎ去った時間。遠い過去の姿…。 公園で遊ぶ子どもたちと、かつての自分が重なる。 思えばあの頃は、無限とも思える時間があった。 学校から帰って、友達と一緒に遊んだほんのわずかな時間。 今にして思えば、ほんのわずかな時間。 それが、無限に思えるほどに長い時間だった。 毎日毎日、ボールを投げて遊んでいた。 僕の家の付近は車の抜け道になっていて、 10分おきくらいに車がやってきた。 その車は邪魔くさかったが、それを避けて遊ぶのも楽しかった。 ただボールを投げていただけなのに、いちいち技だとか言って、 名前を付けて遊んでいた。 今にしてみればくだらないとしか思えない、 そんなことが楽しくて仕方がなかった。 中学や高校のことよりも、 そんなことがより鮮明に思い起こされる。
中学は中学で、授業のあとは部活で、ずっとパソコンに向かっていた。使っていたのは、クロックスピード10MHzの、PC-9801 VMという機種。今の僕が使っているPCより、単純な数値での比較では150分の1の性能しかない。メモリは640KB…。約300分の1だ。ハードディスクなんて高級な代物は搭載していなかった。あとは生徒会か…。
高校になると、もうほとんど記憶に残ってはいない。
あの頃は良かったと、いくら言ってみたところで、その時間は戻っては来ない。僕は懐古趣味は嫌いだが、その考え方は、僕自身の中にも厳然として存在する。
与えられた幸せに、どれほど満足していたとしても、それはいつまでも続くものではない。いつかは自分で築き上げなければならない。先人たちの努力は、僕たちに永遠の幸せを与えることなどないのだ。
ある意味では、過酷なことだ。精神的な面ではともかく、物質的には、この世でこれ以上などそうはないほどのものが、まわりにあった。そこから、いつかは離れなければならないのだ。
時は戻らない。懐古趣味など無意味だ。物思いにふける時間もあとわずか。残りの人生は、日々の糧を得るために費やさねばならないのだ。
2003.06.05 (Thu) 19:32:02