2003.05.02 (Fri) 1:36:25
やれやれ。消えてしまった。仕方がないな。書き直しか。
昨日、なんと206件ものアクセスがあった。これは、突然僕の日記に人気が出てきたのではなく、一人の人が11月までさかのぼって読んでくれたのだ。特に教えていない僕のホームページから飛んできていた。誰だったのだろう。
今日は、伊豆へ行って来た。昨夜遅くまでラグナロクをやっていて、そういう気分ではなかったのだが、昼食を食べに行き、その流れでドライブに行かないかと誘われて、なんとなく着いて行ってしまったのだ。おかげで、明日は早いのにこんな時間に日記を書いている。まあ、これは、弟に部屋を占拠されていたのも大きいのだが。弟は明日から、友人とツーリングに行くらしい。伊豆に。どうやら僕は、その弟の行く先に、一足早く行ってしまったようだ。だからどうと言うこともないのだが。何枚か写真を撮ってきたが、デジカメはそのまま弟が持っていくらしいので、帰ってこないと見ることができない。まさか消されたりはしないと思うのだが。
伊豆から帰ったあとは、食事をして、1階で弟のPCを使って日記を書き、そのPCのバッテリーがなくなると同時に、部屋から弟がいなくなったので、今使っているデスクトップを使うことにしたのだ。
友人が、多変量解析という講義を受講している。この講義では、C言語によるプログラムを書き、レポートを提出することになっている。それについての相談を受けたので、僕はハードディスクからプログラムを探し出し、解説を付けて友人に送りつけた。そのとき、そのプログラムを書くに当たってなにを考えていたのか、日記に記されていないかと思って過去の日記を読んでみた。すると、プログラムについての記述はほとんどなかった。だが、彼女についての記述が…。懐かしい。彼女から来た、はじめてのメールだ。もう、なくしてしまったはずだ。
調べてみたら、あったよ…。これはもう、CD-Rに焼き付けているはずだから、2度となくさないようにしなければ。…ははっ、丁寧語だよ、おい。まあ、たいした内容ではない。彼女はWindowsの環境について詳しくなかったので、僕は、C言語の開発環境やコンパイラの入手方法を調べて送ったのだ。…僕のメールも丁寧語だ。こんな頃があったんだな…。懐かしすぎる。できるなら、戻ってもう1年やり直したいものだ。他のことじゃ後悔なんてしないのに、彼女のことに関しては…。だいたい、メールを見ただけで胸が締め付けられるような気分になるというのは…。
月日が経つにつれて、明らかにメールの内容が変わっている。11月くらいになると、強い親しみをも感じるのだ。…浮かれていたのも、仕方がないかもしれない。今、そんな関係になれれば、きっとまた浮かれることだろう。ああ、なんかこう、もやもやとした気分を感じる。僕はずっとこうして、懐かしいというのと悔しいというのと、そんな気持ちを抱き続けたまま人生を過ごすのか!?
問題は、僕の中で彼女は、すでに理想化されてしまっているということ。彼女本人を目の前にしたときよりも、メールを見たときの方がよほどドキドキしているし…。僕の妄想と混じり合ってしまった彼女は、もはや現実の彼女とはまったく別人なのだ。よく、死別すると、そういうことになるらしいが、そんなわけじゃないのにこんなことになるのは、いったいどういうわけだろう。あきらめてしまったからだろうか。…基本情報技術者試験の合格発表があったとき、会う機会がなければメールでも送ってみようか。それでどうなるのか知らないが。当たって砕けてみるか?そうなれば彼女の迷惑もなにも関係ないからな。彼女が嫌がろうと迷惑に思おうと、自分の気持ちだけに素直にやるのも、いいのかもしれない。
…でも、別に僕は、彼女と恋人としてつきあいたいわけじゃないんだ。友達でいい。友達が、いい。強い感情的な交流が欲しいわけじゃない。困ったとき、悩んだとき、わずかでも手をさしのべられればそれでいい。逆もしかり。僕が困ったとき、悩んだとき、わずかでも彼女に助けてもらえれば。たった一言の彼女の励ましは、僕にとって、その他のすべての励ましを凌駕する力になろう。僕の励ましがそんな力にならなくてもいい。例え、一助にでもなれば。
今さら、気づいたのか?初めから、そうだったじゃないか。彼女と性的な関係を持ちたかったのか?くっついて歩きたかったのか?同じ指輪をして、愛を確かめ合いたかったのか?…そんなことがしたかったわけじゃない!僕はただ、心の底から尊敬できる友人が欲しかったのだ。似たような知人がもう一人いるが、彼女はその人とは違う。その人は人間離れしているが、彼女はあくまでも、弱く、傷つきやすい人間としての一面を持っている。いや、誰だって持っているが、そういう一面を、うまく隠し通せていないと言うか…。なんだか意味不明になってきたが…。
彼女には、隠しきれない劣等感がある。方言が嫌いだ、メガネが嫌いだ、などと。それは、そのままでいいのかもしれない。それが彼女の個性なのかもしれない。だが、もし僕がそんな劣等感による苦しみをいやせるのなら…。
彼女の優秀さも、劣等感の単なる裏返しなのかもしれない。ただがむしゃらに、負けたくないと必死に走り続けているだけなのかもしれない。走ることすら放棄している僕には、彼女が遠い存在であることに違いはない。だが、そのまま走り続けることなどできるのだろうか?いつか、心が折れたりはしないのだろうか?彼女は強いのかもしれない。しかし、どんなに強い人間も、いつもいつも強くいられるわけではない。そんなときに…。僕は、走っていないだけに余力がある。自分のこともできない人間になにができるか、というのはあるが、それでも、彼女のために何か…。
彼女の姿は、彼女の自信にあふれ、強い意志を持ち、多くのことを確実にこなしていくその姿は、ガラスのような心の鎧に過ぎないのではないか。そうだ。ずっとそう思っていた。だからこそ彼女を尊敬したのだ。傷つきやすい心を持ちながら、必死に自らを高め、すでにそれに成功しつつある彼女を。そして、そばにいて欲しいと思った。情けない僕の手本として、優秀な友人として。そしてできれば、心が折れそうなとき、僕に救いを求めて欲しいと思った。そうすれば僕は、僕にできるあらゆる手段を持って、彼女を救うだろう。
確かに僕は彼女が好きだ。だがそれは、恋人としてつきあいたいわけじゃない。尊敬できる友人として、そばにいて欲しいのだ。時にはお互いに心の支えになることがあってもいい。でも、普段はただ、お互いを高め合うための陰の存在であれば…。それで、十分、だったのに…。
気づくのが、遅すぎた。勘違いして、1年近い日々を過ごしてしまった。まあ、今ではどちらにせよ無理なのだ。まずは僕が、自らを高める努力をしなくては。できれば彼女と共に歩みたかった。同じ研究をするのでもいい。なんでもいいのだ。…ああ、ただ同じ研究室にいるだけの友人に嫉妬してしまうのが分かった。僕にとって、それで十分だったのだ。その立場だけで…。
なにもせずとも、日々は駆け抜ける。もはや限られてしまった彼女との時間は、今までとは比べものにならない速さでさらに失われていく…。僕のゆがんだ心を埋めてくれる存在は、もう現れないのだろうな…。
2003.05.02 (Fri) 3:08:45