2002/11/14 0:45 Access: 4036 (+22) Words: 3433 Times: 57min 今日の朝は、嬉しいことがあった。 普段、さんざんいろいろやってもダメなのに、 期待していなかったときにこういうことが起こると、 なんだか、運命の不思議さというか、 少し、妙な気分になる。 人間の努力なんて、所詮は大きな流れをゆがめる程度の効果しかない。 それが大きいと思うかどうかは人それぞれかも知れないが、 とにかく、それがすべてでないことは間違いないようだ。 努力なんてしていなくても、幸せな生活を送っている人は多い。 僕だってそうだ。
今日は、2限から5限まで講義があった。 先週までは4限が空いていたが、 教官の都合で、今週の4限からゼミナールが入ることになった。
2限は文学の話だ。 担当教官の専攻が英文学なので この講義でも英文学を扱っている。 今日は、Daniel Defoeの話だ。 英文学の父と言われるほど著名な人物で 常識として知っていなければならないのかも知れないが、 残念ながら、僕はその名を聞いたこともなかった。 しかし、その著作は知っていた。 “Robinson Crusoe”という名の本だ。 この本は、知らない方が珍しいと言っていいくらい有名な本だと思う。 ついでに言えば、CrusoeはCPUの名にもなっているので、 そちらを連想した方もいるかも知れない。
それで、僕たちは理系の学生だ。 理系に必要な最低限の数学的能力を持っているかどうかは別として、 建前として、理系であることは間違いない。 微分方程式を解けなくても、学科によっては やっていけないこともない。 解けた方がいいことは確かだが、できなくても 決定的な問題にはならない。 それよりも、理系の学生として重要なのは、 客観的で論理的な思考ができるかどうかだ。 それと比較すれば、微分方程式が解けるかどうかということは、 結局のところ、知識の問題に過ぎない。 重要でないとは言わないが、 絶対に必要なものではない。 ちなみに、不勉強な学生のいいわけだと思われる方は、 そのように思っていただければよろしい。 なにも、自分の考えを強制するつもりはない。
とにかく、そういう学科に所属する学生を対象にしているのだから、 内容は、極めて興味本位のものとなる。 たぶん、今後もそうだと思うのだが、 教官個人のイギリス留学の話などを絡め、 Daniel Defoeの人間としての側面に、 強く光を当てた講義となった。
このDefoeという人は、 ピューリタンであるにもかかわらず、いや、 ピューリタンであったからこそ、 極めて金銭に対する執着が強く、 現代の倫理観から見ると、 とても信じられないことを平気でやっていた。 対立する双方の棟を支持する論説を書くなど、 主義主張もなにもあったものではないらしい。 挙げ句の果てには、ピューリタンのくせに 国教徒を装ったと言うから、なかなか筋金入りだ。 ちなみに、その活躍が災いして、 Newgateという監獄に放り込まれたこともあるらしい。 しかし、それを小説のネタにしているのだから、 なかなか転んでもただでは起きない人だ。 ちなみにこの人、ガリバー旅行記を書いたSwiftらに 強く批判されているそうだ。
3限は、応用化学。 先週もよく分からなかったが、今週はさらに分からなかった。 内容としては、光源としてのレーザについて。 レーザとは何か、どのように作るか、 なにに使うのか、などという話をした。 来週は、具体的な機器分析の話に入るはずだ。 そうすれば、少しは理解できるのではないかと思うが。
4限は、流通情報工学ゼミナール。 僕のいる大学では、卒論の準備段階として、 研究室で各々の対策を練る。 僕の場合は、Javaの訓練を積むことになる。 たいしたプログラムは書けなかった。 さすがに、どんなプログラムを書こうかという、 目的なしではなかなか難しい。 それから、文法的な制約の理解が、まだ不十分だ。 例えば、BufferedReaderというクラスがあるのだが、 これを用いてインスタンスを定義したあと、 具体的にインスタンス・メソッドを使うことになる。
例えば、 BufferedReader readerというインスタンスを準備したとする。 その内容については長いので省略するが、 要するにキーボードでの入力を一行分、受け取るためのものだ。 オブジェクトだから、1つのインスタンスの定義に対して 様々な機能があるはずなのだが、それ以外の機能は知らない。 …なんてえらそうに言っている場合ではなく、 知らないのなら勉強しなければならないのだが。
とにかく、そのとき、reader.readLine()と入力することになる。 このとき、”L”だけが大文字で、あとは小文字だ。 これに気づかず、しばらく途方に暮れてしまった。 コンパイラに指摘されるから、 ちゃんと修正すれば問題ないのだが、 そのときは、他の問題も起きていたのだ。 さすがに、練習用に20分程度で作ったプログラムのコンパイルで 7つもエラーを出されると困ってしまう。 大文字と小文字を区別する習慣がなかったので、 この辺には少し戸惑ってしまう。
しかし、それ以上に戸惑ったのは、他の学生の動向だ。 僕の指導教官は僕1人しか担当していないのだが、 他の教官もJavaを卒論で扱うため、 その教官の担当学生も僕と一緒にJavaを学んでいる。 その学生たちが、少々困ったことになっているのだ。 例えば、Notepadでテキストファイルの保存ができないとか、 そもそもJavaのインストールができないとか、 そういう問題が頻発しているのだ。 テキストを渡されたとき、あまりのレベルの低さに唖然としたものだが、 どうやら、これを見越した教官の選択だったようだ。 まあ、教官も、さすがにJavaのプログラムを書き始める段階に入れない、 ということは想定していなかったようだったが。 参考までに述べておくと、 Javaのプログラムをダウンロードし、インストールし、 パスを通すまでに、30分もあれば十分だ。 まあ、ダウンロードは環境によってまったく速度が異なってくるが。
ちなみに、レベルが低いと書いたが、 前にも書いたように、それが悪いわけではない。 普通に見れば、平易な文体で読みやすいと言うのが適切だろう。 Cにある程度慣れた僕には、 多少、内容が薄いという点は否めないと思うのだが。
それで、そのJavaの訓練だが、 思ったより高い評価を受けたようで、 卒論のテーマを、もう渡されることになった。 3年のうちに終わらせてしまったらどうなるのだろう? かなり複雑なシミュレーションプログラムのようなので、 さすがにそれは無理があるか…。
5限は、情報管理システムの講義だった。 グラフ理論の話で、ハミルトングラフと巡回セールスマン問題について扱った。 ようやく本格的になってきたのだが、だんだん分からなくなってきた。 こんな調子で、試験は大丈夫なのだろうか…? 数学系の科目ではいつもそうなのだが、 1つ1つの定義や定理は問題ないのだが、 それが多くなると覚えきれなくなってしまう。 それほど数は多くないので、やる気になればすぐに覚えられるはずだが…。 まあ、正直言って、グラフ理論に時間を割くくらいなら、 JavaとCの勉強をしたい。
帰りに、おだむすびというおにぎりやさんに寄った。 「ぱどタウン」で知り合った人に、教えてもらったのだ。 友人に聞いてみたらなんのことはない。 小田急線の入り口すぐ側、非常に目立つところにあった。
そのあと、久しぶりに家庭教師の仕事をした。 指数関数を教えた。 それほど難しい分野ではないのだが、 結構忘れていることに気づいて愕然としてしまった。 累乗根程度の問題を教えるのに困るとは…。 ただ、始めから分数で表記すれば、 累乗根なんてややこしい書き方をすることはないと思うのだが。 まあ、そうは言っても、これは文部科学省によって定められた仕様だ。 Windowsがフリーズするのは仕様であるのと同じように、 教科書の内容が画一的なのも仕様なのだ。
それで、帰って現在に至る。 今日は1時には寝るつもりだったが、 今、すでに1時半だ。 この時点で、睡眠時間は4時間を切っている。 さてさて…。明日のフランス語は寝そうだな。 3限の時間は暇だから、アルバイトにでも励むことにするか。 1枚30分と考えると、前の分も合わせて4枚終わるはずだ。
さて、明日は1限だ。 講義そのものはそれほど重要でもないのだが、 確実に行っておきたい理由がある。 なるべく早めに寝たいところだ…。
2002/11/14 1:41
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