六本木ミニだより
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アル・パチーノ主演、くたびれた映画監督が理想の女優をCGで作っちゃったら、その女優が大人気になっちゃうお話。 この映画は、たぶん、今の現実とリンクしすぎている。いうなれば、地下鉄サリン事件が起きた後に、『空前のスケールで描くサスペンス超大作! カルト毒ガス殺人事件』を見ても、イマイチ盛り上がらないじゃありませんか。現実の方が超えちゃってる。バーチャルとリアルの境目のなさがもたらす危険に、多かれ少なかれ私達はぶち当たっちゃってる。映画の中で追体験しようという気にはならないのです。 ただし、この映画を救っているのは、バーチャル女優シモーヌを操作して右往左往する監督役のアル・パチーノです。彼が人間臭さを丸出しにした情けない演技がすごくうまい。この人間くささがあってこそ、シモーヌのロボットくささが引き立つ。(シモーヌは本当のCGではなく、スーパーモデル出身のレイチェル・ロバーツが演じていますから)。あと、完全無欠の美、シモーヌに対抗する「トウのたったワガママ女優」をウィノナ・ライダーがやっているのもいい(ぴったり?) ウィノナも人間臭いですからね。ウィノナはいい役見つけたなあ(いや、イヤミじゃなくて)。頑張れウィノナ!
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