夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2004年09月15日(水) 映画鑑賞と、朗読会と

 この夏いちばんの話題の映画、ロジャー・ムーア監督の『華氏911』を観てきた。
 結論から先に言うと面白くなかった。単にブッシュの無能ぶりを笑いの種にしているだけで、本当の意味での「ブッシュ批判」にもなっていないように感じられた。本質的な意味で伝わってくるものは何もなかった。
 とは言うものの、面白い部分もあるにはあった。映画のなかで、ムーア監督が国会議員を直撃、「アメリカ国家に貢献するために、息子さんを軍隊に入れてイラクに派遣してはいかがですか」と言ってマイクを向けるシーンがある。カメラは議員の凍りついたような表情をとらえる。あからさまに嫌な表情を浮かべる議員、逃げるように立ち去る議員もいる。現実の問題として、富裕層の青年がイラクなどの戦場に派遣されることは少ないとされる。ここに「アメリカにおける階級問題」「イラク戦争の欺瞞性」が浮かび上がってくる。このあたりを掘り下げても、もっといい映画にはなったはずだ。

 さて、昼食をはさんで、次は是枝裕和監督の『誰も知らない』を観た。主演の柳楽優弥君がカンヌ映画祭史上最年少で最優秀男優賞を受賞したことで話題になったが、出演者の表情を引き出し丹念に映し出した素晴らしい作品だと思った。
 大好きだった母親に捨てられた4人の子供たちの生活とその内面が表情豊かに描き出され、観る者の心に静かに迫ってくる。もう一度観てみたい、そんな思いにさせられた作品だった。

 一度帰宅し、ギターその他の楽器を携え、千種「空色曲玉」へ。「詩の夕べ」で今日もまた詩の朗読パフォーマンスを行った。


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夏撃波 [MAIL]