夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2004年02月16日(月) 草間弥生、アラーキー、「中東発ハムレット」etc.

 午前、六本木ヒルズに行った。森ビル52階からの展望は最高だったね。でも、東京の景色を観に行ったわけじゃなくて、美術館に行ったんだ(この森美術館、夜は10時まで開いてるようなので、展望台とあわせてステキなデート・スポットになると思うよ)。で、前衛芸術家・草間弥生の作品展「クサマトリックス」と、無名ゲイジュツ家たちによる実験的作品群を観た。全部観てまわると非常に疲れたが、面白かったよ。
 例えば、草間作品のひとつ、「水上の蛍」。真っ暗なミラールームのなかに小さな電球(?)がいくつもいくつもつり下げられて明滅を繰り返している、そのなかを鑑賞者が通り抜ける、というもの。暗闇に浮かぶ多数の蛍、そのなかを漂う私、という感じはした。光が乱反射するなかを進み、出口を探すが、行けども行けども鏡にぶつかり、迷宮に入り込んでしまったかのようだった。これなどは、「作品」のなかに鑑賞者である自分自身が入ってしまうという奇妙な構造になっている。なかば強制的に作品に参加させられてしまうわけで、疲れるには疲れるのだが、新鮮さもあって十分に楽しんだ。

 午後、新宿のエプサイトというギャラリーで開催中の、写真家アラーキーこと荒木経惟の展覧会「色情花」を覗いた。ペイントされた花が被写体となっているが、この人の写真はどうしてこうもエロティックなんだろうって、いつもながら思わされる。なまなましい花の輝きに、<写真>(「真を写す」)を感じた。
 ついでに、その隣のギャラリーでやっていた「小笠原の自然」を映し出した写真展(海中写真が多数あった)も観てきた。

 夕方からは、新宿・パークタワーホールにて、クウェートの劇団、スレイマン・アルバッサ−ム・シアターカンパニー公演『アル・ハムレット・サミット』を観た。『ハムレット』をモチーフに、今日のイラク情勢、中東情勢を盛り込んだ作品であり、非常に風刺が効いていた。アラビア語での上演のため字幕を追ったり、舞台上のスクリーンに映し出される映像を追ったり、役者たちの動きを見たりと、忙しくはあったが、非常にテンポもよく、面白い仕上がりとなっていた。伝えられるべきメッセージも観客にしっかりと届いたことだろう。役者の演技、照明・音響(生演奏も含まれていた)・映像などの効果も非常に好感の持てるものだった。演劇に対する真摯な取り組みを感じたが、その背後にまた今日の中東地域が抱える「問題」への姿勢をも感じた。

 終演後、東京駅へと急ぎ、最終の名古屋行き新幹線に乗り込んだ。明日からまた仕事だ。スイッチの切り替えをうまくやっていこうと思う。


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夏撃波 [MAIL]