夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2002年12月16日(月) はずれくじ

 人生とは・・・。人生とは、はずれくじを引き続けるようなものなのかもしれない。そんなことを思いながらも、私は宝くじを買い続ける。そして、当選発表の日まで見果てぬ夢を見続ける。夢を見ている間は、とても幸せだ。
 けれども夢は儚く消え去り、再び現実の世界に引き戻される。こんなはずじゃない。このままじゃ終わらせない。今に見ていろ。そんな思いを胸のうちにしまい込んで、現実を生き続ける。逃れようのない現実。だからこそ逃げ出したくなる現実でもあった。絶え間なく繰り返される日々の生活。あまりに見慣れた日常の風景・・・。
 夢は、私の心のすき間にいつだって入り込んでくるのだ。そして、私の耳元で甘い誘惑の言葉をささやく。でも、私は今日もこうして同じ道を歩いていくのだ。行かなくちゃ。やっぱり行かなくちゃいけない。現実を捨て去って生きるわけにはいかないのだ。
 だからと言って、全てを諦めたわけではない。私は微かな希望を持ち続ける。夢が現実になる瞬間の喜びを待望している。けれど・・・。けれど、夢が現実に叶った時、それはもはや現実であって夢ではない。夢は、まるでシャボン玉のようだ。気がついた時には、影も形もありはしない。そして・・・。そして、それがまた、人生というものに違いないのだ・・・。


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夏撃波 [MAIL]