夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2002年10月01日(火) 魂は荒野をめざす

 「劇団態変」テント公演について先日リポートしたところだが、公演の際に「態変」の「機関誌」とでもいうのか、「IMAJU(イマージュ)」という小冊子の最新号を購入した。そのなかに、主宰・金満里さんとアーティスト・喜納昌吉さんの対談が掲載されていた。そのなかから、印象的だった言葉を引用しておこう。

 喜納 「僕は身障者といわれる人たちとのコンサートも、日本全国で百回以上やってるんじゃないかな。(中略)仮に魂というものに手と足があれば、かれらのは自由に動くけど、健常者の魂は動かないよ、全然。健常・五体満足とはいえ、生きながら死んでる人は多いと思う。自分の魂の足・手・目をもってるっていうのは、いいと思うよ。」

 金 「私は私自身の身体が武器だと思ってるし、態変の表現も武器だと思う。それは自分だけが自己満足でやるんじゃなくて、そこにあること自体が、別に強烈なメッセージを発しなくても、影響を与えることがある。そのことを意識することが武器になるんじゃないか、と思う。」

 喜納 「本当に生きてる人っていうのは、死と真正面に対話してるはず。死と対話できるってことは今の生を完璧に燃焼させることでしかできないんじゃないか、と思う。」

 「人生論」として、「芸術論」として、「演劇論」として、考えさせられるテーマを含んだ言葉として、それらを私は受け取った。


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夏撃波 [MAIL]