今日の午後は、引き続きpH-7アトリエの移転準備作業。午前中はほとんど寝そべっていた。夕方、作業が終了して解散した後、今池・シネマテークで映画「トゥーランドット」を観た。プッチーニの名作オペラ「トゥーランドット」(中国を舞台にしたオペラ)が紆余曲折を経て北京の紫禁城で上演されるまでのプロセスを追ったドキュメンタリー映画だ。中国人スタッフとヨーロッパ人スタッフとの対立、広大な紫禁城を公演会場にしたことによる様々な困難などを乗り越えて、歴史的プロジェクトは成功裡に終わる。 それにしてもオペラってホントに素晴らしいね。というか、贅沢な「見世物」だと思うよ。オペラ歌手(ソリストとコーラス)とオーケストラの他、スタッフまで含めると何人の人間が一つの公演に関わることになるのか。当然その過程には、対立関係・緊張関係も生まれる。それでも、幾多の苦難を乗り越えて公演初日を迎えることになる。一つの目標に向かって全員が突っ走っていけるだけのエネルギーをオペラそのものが与えてくれるとも言える。 でもね、日本のオペラ界は硬直化しているとも思う。「声楽」に偏りすぎているというのかな、もちろん歌唱力は必要だけど、演劇的な部分でのパワーに欠けているのではないかと思うんだ。その意味では、スーパー一座による大須オペラ(7月16日より公演開始)は一つの方向としては面白い、と感ずる。 いつかウィーンあたりのオペラハウスの天井桟敷から、本場のオペラを堪能してみたい、とも思っている。
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