映画鑑賞日記
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■STORY
トンネルのむこうは、不思議の町でした。
ありえない場所があった。 ありえないことが起こった。
10歳の少女千尋が迷い込んだのは 人間が入ってはいけない世界。 驚きと不思議の町で千尋が知るのは 大きな無力感と・・・・・・小さな希望。
働かせてくださいっ。 眠っていた千尋の"生きる力"がしだいに呼び醒まされてゆく。
□感想 スタジオジブリの作品は、どーしてこんなにすばらしい作品ばかりなんでしょうか?いつも感動してみています。一番好きなのは「ラピュタ」これはどうにも譲れませんが…。 千と千尋もよかった。現代に忘れ去られていること、大事なこと、自分が自分であるということ。テーマとしては、結構重いところを付いていたけど、それを10歳の少女に重ねながらそのことについてじっくり考えられました。 今までの、スタジオジブリの作品は、結構冒険色が強かったし、主人公は最初からヒロイン的なヒロインだった。けど、今回は、ほんとに平凡な一人の女の子のお話。もののけみたいに壮大なテーマでもないし、ナウシカのように人間に警鐘をならすような作品でもない。一見トトロのように夢のあるファンタジー的なもの語りに見えつつ、魔女の宅急便のように自分の内面との戦いもある。宮崎駿の集大成では?とおもえるような作品でした。
名前ってなんなのかな?今まで自分はその名前のもとになにかをしてきたんだろうか?顔なしに象徴されるように、今、みんな自分という人間や名前をもたない人が多い気がする。個性っていうか、自分がどうしたいのかの意思というか。僕も、顔無しの一人なのかもしれない。 ただひたすら、人とのかかわりを求めるだけで、そこに自分の顔がない。相手が喜ぶことをして自分が喜ぶ。人の心に成りすましたフリをする。そんな人間になってないだろうか。
千尋が経験したことは、ほんとに小さな発見だったかもれない。でも、それはきっと大きくなる。「千」の経験は、「千尋」の心にきっかけをあたえた。 きっと誰もが、どこかで、自分を忘れてる。千は千でありながら、千尋であることを忘れなかった。
生きる力。
それぞれ捉え方は違うかもしれないけど、僕が思うに、それは自分が自分であるということ。だと思う。
自分の意思・思い、これからいろんな経験をするだろうけど、僕は自分を自分という人間、名前を忘れないで、千尋のように、現実世界で生活したいと思った。
そんなことを考えさせてくれる作品でした。
総評 ★★★★☆(好きだな) 内容 ★★★★★(深いね) 音楽 ★★★★☆(テーマソングは結構好き) 映像 ★★★★☆
上映時間:124分 製作年:2001年 製作国:日本 監督・原作・脚本:宮崎駿 製作総指揮:徳間康快 製作:松下武義 氏家齋一郎 成田豊 星野康二 相原宏徳 制作:スタジオジブリ 音楽:久石譲 声:千尋=柊瑠美/ハク=入野自由/湯婆婆・銭婆=夏木マリ /お父さん=内藤剛志/お母さん=沢口靖子/青蛙=我修院達也/坊=神木隆之介/リン=玉井夕海/ 釜爺=菅原文太
レンタルビデオにて鑑賞 (但し、劇場公開時、映画館で鑑賞済み)
公式サイト:http://www.sentochihiro.com/
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