映画鑑賞日記
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13デイズ 2002年05月06日(月)

ストーリー
冷戦真っ只中の1962年に起こった歴史上でもっとも危ない瞬間、キューバ危機を描いた映画。大統領特別補佐官オドネルの視点からケネディ大統領の決断の緊迫した状況が描かれる。

感想
 はっきりいって、この映画には、他のアクション映画や、SF映画のような手に汗握る映像が映し出されるわけではない。かといって、ラブロマンス、シリアスで涙を誘うような、そんな雰囲気の映画ではない。だが、ここには、歴史上に実際に起こったキューバ危機が再現されている。
 というわけで、今回は結構マジな感想。しかも、政治とかが絡んでくるので、非常に大学の勉強とリンクして面白かった。(消化し切れてないけど…)

 僕はまだ生まれてもいない時代の話だが、そのとき世界は、核戦争の脅威にさらされたわけだ。アメリカとロシアという二極対立によって、人類、いや、世界が滅亡の危機に瀕していた。その中には、戦争映画によくある、戦闘シーンは少ない。だが、ただの戦争映画とはちがう、ただならぬ緊迫感が、映画の中に広がっていた。
 政治的、軍事的、様々な角度から、決断をさまられる大統領の裏と表。人間味のある大統領の姿が、TVなどで見る大統領の裏側を見ることができたようなきがした。
 印象にのこったのは、補佐官のオドネルが言った台詞。
「どんな決断をくだしたとしても、それには賛美と批判の両方がなされる」
(というような感じだったと思う…)
 トップに立つものは何を何をやるにしても、批判にさらされる。もちろんその決断が最良だったとしても、すべての人間が納得する最良の判断は存在しないはずで、誰かにとって、いいことは、また、ある人にとってはわるいことであることがある。人間のくだす判断は、本当に正しいものとは限らない…。それは、受け手によってよくも悪くもうつる。大切なのは、自分がその決断に納得し、悔いが残らないことなのではないだろうか。
 なにかを決断するときには、周りがなんといおうとも、自分の決断は自分の意思によって下さねばならない。最後に信じられるのはやはり自分だ。だが、その自分を支えてくれる大勢の人があってこそ、その信念は貫かれる。
 ケネディーが最良の判断を下すことができたのは、彼自身の決断というのもあるが、彼を支えた特別補佐官や彼の弟である司法長官がいたからなんだとおもった。そーいう友達というか仲間というかそういう人にこれから僕はあうことができるのだろうか。もしかしたら、もうあってるのかもしれないが、その一面を見られないだけなのかもしれない。
 なんか、いろいろなことを真剣に考えさせられた映画だった。かなり難しく、自分のなかで消化しきれていない部分は多いが、非常に見事に人間の心理、歴史の様子を伝えているすばらしい映画だと思う。

まとまらない感想でごめんなさい…。

総評 ★★★★★(すごく考えさせられる映画だ。)
内容 ★★★★★
音楽 ★★★☆☆
映像 ★★★★☆(少ないけど、実写映像とかも使われててよかった。)

上映時間:146分
製作年度:2000年
製作国:米
監督:ロジャー・ドナルドソン
脚本:デビッド・セルフ
製作:アーミアン・バーンスタインピーター・O・アーモンドケビン・コスナー
撮影:アンジェイ・バートコウィアク
音楽:トレバー・ジョーンズ
出演:
ケネス・オドネル………………ケビン・コスナー
ジョン・F・ケネディ…………ブルース・グリーンウッド
ロバート・ケネディ……………スティーブン・カルプ
ロバート・マクナマラ…………ディラン・ベイカー
アドレイ・スチーブンソン……マイケル・フェアマン
ディーン・ラスク………………ヘンリー・ストロツィエー
マクジョージ・バンディ………フランク・ウッド
ほか

レンタルビデオにて


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