カタルシス
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2004年01月19日(月)  トリコロール 

『ジャンヌ・ダルク』を鑑賞〜
リュック・ベッソン監督 ミラ・ジョヴォビッチ主演

15世紀初頭 英仏100年戦争のさなかフランスに現われたロレーヌの乙女 弱冠17歳で軍を率い 奪われた王の地を奪還し民を救うも 英国軍に囚われ異端者として火あぶりに処せられた悲劇の少女・ジャンヌ

の物語なんだけれど 初っ端から皆さん英語を喋っているのが ものすごい違和感だった

フランスの王だ 民だ 血だ って結構「フランス」を強調する台詞回しが多いのに 当時の宿敵である英国の言葉を使って言われてもね… みたいな
リュック・ベッソンだからフランス語でも撮れるだろうなと勝手に思っている部分があったけど よくよく考えてみたら俳優人みんなハリウッドの人達だし… ってか その前にこの映画ハリウッド映画だし(苦笑)

あははは …ぬかった!

内容?“ジャンヌ・ダルク”だよ“ジャンヌ・ダルク”

でも何か よくある「奇跡の少女」とか「聖女」ってイメージじゃなくて 「妄想癖のある狂人」みたいな描き方をしてた 何というか こう あんまり着いて行きたくない感じ? 味方したいと思うより先に やや引いてしまうトリッキーさを感じるジャンヌだった

主演のミラは確かに綺麗だったし演技も迫真に迫っていたと思うよ 迫真というよりは鬼気迫る演技で ちょっと怖かったけど 悪くはなかったと思う 脇を固めている人達もおかしいことは無かったし 大道具小道具・衣装は素晴らしい出来栄えですらあったのに 何故か終始つきまとう違和感が消えなかった 一体何がいけなかったのか…

後半ジャンヌが幻と口論するシーンが延々と続くんだけど それがちょっとくどくてウザくなった どうやら製作側はジャンヌを 神の声が聞こえるだけの“生身の人間”として描きたかった様子

神の存在があったのか なかったのかが怪しく思えてくる仕上がりになったと 私には見えたけれど どうなんでしょ?

ジャンヌの王シャルル7世にジョン・マルコビッチ
ジャンヌの内心を抉る幻にダスティン・ホフマン
確かに大御所 でも そこに起用する意味がイマイチ解らない配役(苦笑)

ジャンヌの側近ジャンを演じていた青年が 先日観た『穴』で主要な4人のメンバーの1人だったということの方に 沸いていた我々にとって この158分は ちと間延びが過ぎた

長かったなぁ〜…(^_^;)

『トリコロール』1994年/フランス



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