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やすみ日記
梅子
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2008年02月03日(日)
「仏果を得ず」三浦しをん

「仏果を得ず」(三浦しをん)を読みました。
文楽を題材にした小説です。演目について悩む主人公・健(大夫)が、現実の出来事をきっかけに、役の心をつかむ、という展開が、わかりやすくて面白かったです。
ただ、これBLだったら面白かったのに!と思いました(すみません)
一応、教え子のお母さんとの恋愛が絡むのですが、薄味なんですよ。恋に落ちるのも成就するのも唐突で。だったら、相方の三味線弾き・兎一郎と、亡くなった彼の元相方・月太夫、健の、三角関係の方が切なくていい話だったんじゃないかと(腐った意見で本当に申し訳ない)。
兎一郎は、月太夫のことを十年以上も忘れずに、今でもその語りが耳に聞こえるって言うんですよ。健は、兎一郎に認めてもらおうと、一生懸命、芸を磨くんです。で、最後に、正式な相方になることを、兎一郎に了承されます。誰か、この展開にBLを絡めて書いてください。
こんな感想ですが、小説は面白いです。教え子のミラちゃんが、男前で可愛い。表紙も、勝田文さんのイラストがとっても可愛いです。目次も凝ってるんですよ。文楽の舞台になってるの。
人間国宝の三味線弾きが亡くなって、相方が「焼かんといてくれ。こいつの手は俺の生涯の宝や」と泣き崩れるシーンに、涙ぐみました。