宇多ゆりえ(榎田尤利)さんの「シズリのひろいもの」を読みました。 童話っぽいSFです。異なった生き物同士でも共存できる、という可能性を示すラストに、心が温まりました。羽海野チカさんの暗記パンの話を連想する。一族の中で一人だけ異質な存在。見方を変えると人を救う能力があって…というあたりが。ゆきのまち幻想文学賞小品集15「心音」に収録されてます。 ここからネタバレです。 地球温暖化で世界が氷河期になり、寒くても生きていける雪男型人間が繁栄。普通の人間は、南に一部残るのみ。主人公のシズリが人間の子どもを拾う。体温の高い人間を育てられるのは、寒さに強い彼だけ(おそらく、彼の父親は人間だから)で…という話。設定は、はっきりとは描かれてないんだけど、想像させるものがあって、素敵でした。
NHK「知るを楽しむ」の「京都きもの玉手箱」、今日から放送でしたね。見逃しましたー。15日の再放送を待ちます…。http://www.nhk.or.jp/shiruraku/200703/thurseday.html#1
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