2006年04月03日(月) |
SF企画(^ー^)感想群 |
ふだんあんまり読まないSFなのですが、参加しました。 参加して思ったのは、SFっぽくなくていい……というお話だったのですが、ちょこっと場違いなお話を出してしまったかな? ってことです。(^ー^; きっと、これからアップする予定の【星を見る人】のほうがSFっぽかったと思います。
たくさんあるのでさらっと。
*** アヴダビさんの【エーテルに心も知らず黒髪の――】 ああ、SFってこういうかんじなのかぁ……。という出だし。 生体ロケットといいつつ、私の頭の中では、ロケットという思い込みのせいで、途中まで完璧な無機質な機械でした。古いんですが……マグマ大使か? という感じでした。 が、途中から、妙に柔らかな感覚になってきました。 ぐにょぐにょ、ぷるるん……っていう感じですね。 私の頭の中では、マグマ大使が人間を通り越してマシュマロ坊やに変わっちゃったです。 SFという何となく硬質なイメージを、ここまで見事に手触りを変えてくれるのは、何とも不思議で、面白かったです。 ちなみに、私イメージのエーテルの海の泳ぎ方は……何となく平泳ぎです。
カモネギさんの【生き残った二人】 SFといえば! 思いつくのが人類滅亡後の世界を描いたもの……っていうのが、3つ目か4つ目くらいに思い浮かぶのですが……。 こ、こういうオチですか? 大受けでした。 視点を変えれば、確かに二人はがんばったビジネスマン、しかも、死してなお、クローンならぬ自分のウツシを宣伝に使っているわけですから、ますます納得です。 ソフトな風刺が効いていて、SSとしても面白いです。
紫堂來瑠さんの【少年と猫と海の思い出】 ロボット型猫は変わらないけれど、人間は大人になります。 ロボット工学者の卵という主人公にとって、ソルターは大事な友であり、かつ貴重な未来からの技術提供を担っているのでもあって、これ以降がますますSFチックな展開に発展しそうな気配がすます。 タイムスリップの謎も埋め込まれていますし。 この作品は、純粋に猫ロボットと少年の友情が優しいタッチで描かれていて、硬質な展開をあえて書かず、フェイド・アウトして余韻を残しています。 SF好きな皆さんなら、「そして――」以降を楽しく空想できそうですね。
ハルヤさんの【SORA-Seed of Fortune-】 どうも、再生と繰り返しの物語には弱いです。(笑) (好きってことです) クローンのことを考えると、なぜ、人間はクローンで増えるような進化をしなかったのか? と考える事があります。 子供を産むのもいいですが、植物の挿し木みたいに簡単に子孫を増やせたら? などと、とんでもないことを思ったり……。(笑) そこに、クローン技術の発展と人類の未来がどうかかわってくるのか? があるような気もします。 両親が最終的に種を残した事。 これこそが、再生の第一歩なのかも知れません。
裏乃さんの【そこは美しい世界だった】 何だかSFなのに、昔の神話を聞かせられているような気分になります。 美しい世界の調和は、実に微妙なバランスで成り立っていて、どこかが崩れると消滅するしかないんでしょうかね。 おそらく、愛やら恋やら独占欲やら、何もなければ、ただ美しい世界を維持するためだけの駒のように、彼らは生き延びることができたでしょうに。 自分のしっぽを飲み込んで、最後は自分を全部飲み込んだ蛇のような……。 衝撃的なお話でした。
続きます。
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